面と向かって、ね

喧嘩した。
相変わらず内容は本当どうでもいいようなもん。
お互いすぐムキになるから、仲裁役のデントが居なかったら永遠的に喧嘩するかもな。
でもさ、んな風に喧嘩すんのはお前に俺の考えを分かって欲しくてしてんだよ。俺は。多分お前もそうだとおもうけどさ。
だから、お互い頑固で負けず嫌いだから喧嘩する。どっちかが謝らない限り喧嘩は続く。

デントもそれを分かってて俺に「仲直りしなくていいの?」って聞くんだろうけど。


「だってよ、今回は俺全然悪くねぇんだぜ?あいつの完全な思い込み。勘違いもいいとこだよな。」
「内容は?今回はなんで喧嘩したの?」
「俺が店に来た子からクッキー貰ったから。」

それを聞くとクスクスと小さな笑い声をたてながら、「コーンも可愛いじゃない。」という。
それだけですめば可愛いさ。でもそれですまないのがあいつなわけで。『大切なお客様に物を貰うなんてどういうことですか!此方はもてなす側ですよ!?』とまぁぐちぐちぐちぐち。


嫉妬じゃねぇのかよってちょっとショック受けた自分がいたのは確かだが、自分だってもの貰うくせに俺にだけいうのが腹立たしくて、そんなことどうでもよくなった。その結果が今のこれだ。


クスクス笑うデントがきにくわねぇが、口からでる「どっちもどっちじゃない」という言葉には同意せざるおえない。
「それもそうだけどぉ、さ。」
「まぁそう思ってるなら仲直りできるんじゃない?コーンはしたいみたいだよ。」


うわ、すべて見透かしました見たいな顔しやがってうぜ。そんなことを考えながら厨房を去ろうとするデントを見送るため目を後ろに向けると、仏頂面のコーンがたっていた。


「うわぁ」
「うわとは何ですか!せっかく謝りに来たのに!」
「えっ謝ってくれんの?」

あっやば。とすぐに気づいた。だってうわぁっつっただけであんな怒るやつにこんなこと言ったら、もっと怒るだろうし…と思いドキドキしながら彼からの返答を待つ。


「すいませんでした。ちょっと言い過ぎました。」


俯きながらいう辺りからこいつが照れてることがわかる。あぁ、ちくしょう。可愛いとか思っちゃったじゃん。


そう思ったら脳は素直でコーンのてをとり「俺も悪かった」といえと指令され、俺はその通りに動く。


「これでおあいこですね」
「そうだな」

そういう彼の口元はさっきの仏頂面から笑顔に変わっていた。





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