遥か記憶の彼方にある夕焼け空。それと同じ景色を一緒に眺める。言葉を見つけられず、ただ黙って沈みゆく太陽を見つめている。イオリは何も言わずにただナマエの傍に立っている。


「ねえ、信じてる?」


今までずっと何も言わずにいたイオリはナマエの問いに応えるため口を開いた。


「ああ、信じている」


ずっとずっと、2人は一緒にいたのに、この手を繋げない。繋がない。


「俺は信じている。ナマエが決めたことだ」


辿り着く場所さえわからない。だが、ナマエなら、ナマエと一緒なら必ず届くと信じている。


「行こう、イオリ」


ナマエも、イオリも、いくつ願いを叶えたら満たされるのか、どんな未来を歩いたら誇れるのか、わからない。ただ一つ、言えることがある。不確かな未来でも、


「ずっと一緒にいよう」


変わらないものは無いと知っているからこそ、ナマエはイオリといるこの瞬間を確かめていたいと願い、絶対なんて有り得ないとわかっているからこそ、イオリはナマエと生きるこの刹那を信じていたいと願う。


「ああ、ずっと」


辿り着く場所さえもわからない。だけど、大丈夫。一緒にいれば。










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透ちゃんに捧げます。
意味不明になってしまったorz
補足すると、これから難関に立ち向かうところです。
本編(未来)番外編。




 


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