「隊長、何で俺妊娠しているんですか? (^▽^)俺が笑顔でいる間に、白状してくださいね」

「す、素股だっ! この間の素股でっ!(´;ω;`)」

「素股でなんか妊娠するわけないでしょう!!!!! でも、隊長の濃すぎる精液だったら有り得るのだろうか?」

素股で妊娠するはずないという常識は勿論エルウィンも分かっている。分かっているが、この夫ならその可能性も有り得るかもしれない。受精率の余りの高さに、そう疑ってしまう自分もいたのだった。

「一センチだけ入れさせてくれと頼んだだろう! 駄目だと言われたが、代わりにお尻にぶちまけちゃったし……(´;ω;`)あれで妊娠したのだっ!」

どう考えてもおかしいが、隊長の強い精子だったらありえる。そう思わせてしまう何かが隊長の精子にはあった。

「……本当ですか?……本当に隊長の精子って強いんですね。3人目は素股で妊娠した子なんて可哀想に……俺も可哀想ですけど」

「う、産んでくれるのだな!?……(´;ω;`)」

「仕方がないでしょう……素股は俺から許可をしたことですし、堕胎なんか可哀想ですからね。できたらもう3人目なんですから避妊の方法を覚えてください」

「ということは、四人目をつくらないように避妊の方法を覚えろということはっ! まだ私としてくれるということか!?」

「何でそうなるんですか! ただ避妊の方法を覚えろと言っただけです! 誰か避妊の上手い人いないんですか? その人にコツでも教えてもらってきてください」

避妊が上手い人はそれほどいない。隊長の周りにはエッチしたい人が多く、ユーリなどは孕ますことに命をかけているし、あとはお互い魔力が高く妊娠しにくい夫婦ばかりなので、意識して避妊している者はいない。唯一の例外で、親戚になった(実際には元から親戚)ロベルトは避妊が上手い。妊娠させるのも上手い。一番目のアルベルは計画的にすぐに孕ませたし、二番目はしばらく意識的に妊娠させなかった。そして妻から二番目を強請られたらすぐにでも妊娠させた兵である。しかし隊長はそんな事情も知らないし、一族の中でも最も避妊が下手なのが隊長なのである。

「エルウィンが練習を普段からさせてくれたらきっと避妊も上手くなると思うのだがっ」

「なんか言いましたか!」

「いいや……」

記憶が無い間の悪行がばれなかっただけ、隊長は幸せと思わなければならない。
そう思い、子どもを産んでくれるといった妻に感謝をし、冷たい態度もきっとマタニティブルーだと思うのだと、パイパンを堪能できた期間を思い出しながら耐えた。
あの甘い生活があっただけに、今の冷たい態度は余計堪える。堪えるが仕方がない。今度こそエルウィンに似た子を!と願っていた。



「素股で妊娠しちゃうなんてクライス様のせいですよ!」

「悪い悪い……」

『素股をけしかけたのもクライスなら、隊長の味方をしてエルウィンの記憶を一旦なかったことにしたのもお前だよな。妊娠の責任かなりあるんじゃないのか?』

『いや、俺のせいで確かに最後の夜は……だが、どう考えてもエルウィンは初日で妊娠していたはずだ! そうじゃなくてもあれだけやりまくっていたのなら、最後の夜じゃなくって別の日で受精していたはずだ!』

『まあ、そうか……』


「まあ、これで皆おそろいだろ?」

「え? 何がですか?」

「みんな、三人子持ちで」

「まあそうですけど。でもそろそろクライス様、四人目できそうじゃないですか? 3人目産んでから結構日空いてますし」

「……まだ妊娠していない」

「今回は俺だけなんですよね。サラの時はエミリオ分隊長と一緒で楽しかったのに」

『お前、エルウィンへの贖罪で同時期に妊娠してやれよ』

『いやだ!』

「何時生まれるんだ?」

「来年の春です。5月………ん? おかしいな。素股の日から逆算すると、一ヶ月近く遅いような」

「き、気のせいだろう」

「気のせいじゃなりません! よく考えれば素股の日から二ヶ月も経って魔力が無くなるのは変です! これまで一ヶ月くらいで無くなったのにっ! いったい俺に何が起こったんですか!!!」

友人を見捨てたエミリオとクライスは何も言えない。

「物凄く気まずそうな顔をなさってますよね?」

「すまん、俺からは何も言えない」

「私もだ。国の平和に関わる事なのでな」

「分かりました……一番の原因はきっとパンツですね?」

「パンツ??」

「ええ、俺の記憶がはっきりしない夜が一日あって。俺なら脱ぎたてのパンツなんか隊長にあげないはずなのに、何故か隊長に脱ぎたてのパンツをあげて下半身すっぽんぽんだった日があったんです。あの日きっと何かされたんだと思います!!!」

エルウィンは隊長の宝物庫からありったけのパンツを回収すると、目の前で燃やすと脅し、もはやあの日々を思い出す縁は脱ぎたてのパンツ(永久保存&密封処理済み)しかない隊長はエルウィンの脅しに屈指、全てを話してしまったのだった。

それから3日間、とてもセクシーなパンツをはかされ、パンツ以外身につけていない国王が廊下に正座させられているのを目撃されたが、誰もがその素晴らしい股間を隠しきれていないパンツ姿を直視できなかったという。

エルウィンの清楚でかつセクシーなパンツは当然、隊長の股間が納まりきれるはずもなく、ポロンではなくボロンとはみ出て、エルウィンの脱ぎたてパンツを自分の股間で汚してしまい、大切な宝物が全て自分の匂いに置き換わってしまったのだった。

「私の最後の宝物が……っ(´;ω;`)」

泣きながら廊下で、セクシーパンツ(一時間ごとに履き替えさせられる)を交換し、はいている国王陛下を誰もが直視をせず、週2法案が有名無実になった事を悟った。

「まあ……人口がほんの短い期間でも増えたし(妊娠した妻多数)良かったじゃないか……」

と、セクシーパンツをはいて泣いている国王を見ながら、国王の功績を皆が称えた。



END
隊長への罰はいかがだったでしょうか?



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