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「どこ行くんだよ?」

「玲人のとこ」

終わってテッシュで後始末すると、俺はジャージを着て出て行こうとすると引き止められた。

「何でだよ!俺と寝てくれないのか?」

「今日は玲人と寝る約束していたの。お前が乱入したんだろ?……寝ないで待っているといけないから、戻る」

「ひでえよ……2人きりの初めての夜なのに、30分で済ませろとか、中で出すなとか、全部入れるなとか、早く終われとか……散々な要求ばっかりで、俺全然欲求不満なのに。一緒に寝る権利まで玲人とかよ」

「また今度考えてやるから。今夜は玲人は先約だっていうの、忘れるな。ほら、キスしてやるから大人しくお前も寝とけ」

玲人はこうすれば大人しくなるから。舜一も同じのが効くか分からなかったが、キスしてやると黙った。

「今度は俺は優先してくれるのか?」

「……そうだな。そうするよ」

そうしないと舜一も納得しないだろうことは分かったので、特に反論はしなかった。


痛む腰をおして玲人の部屋に戻ると、玲人は寝ているようだったので、俺もそのまま寝ようとベッドに入った。

エキサイティングな夜だった、血みて、セックスして、疲れたからたぶん3秒で寝れると思った瞬間、玲人が泣きそうな声で、俺に尋ねてきた。

「何してきたの?」

そんなに心配されるほどの時間はたっているか?怪我の手当てとかの時間が結構かかったか。

「聞きたいのか?あんまり聞いても気分は良くないと思うけど」

舜一も玲人とのことを聞きたがらなかったので、玲人も舜一とのことは聞いたら気分が悪いだろう。

「舜一に抱かれたんだね……」

「ああ……」

嘘をつくのもすぐにばれるし、意味がない。

「おい……そんな悲しそうな顔をするな。もともとはお前たち2人が始めたことが原因なんだぞ?仕方がないだろ?あいつだけ何時までも仲間外れにしておけないし」

何をするか分からない性格は、目の前の玲人に劣らない。

「俺も抱いて」

「おい、そこまで俺は体力ないぞ」

体力はないとはいわないが、そこまで性欲はない。俺は眠いので、玲人を抱き寄せていつものように抱きしめてやると、そのまま眠った。

そんな俺を玲人が切なそうに見ていたとは当然知るわけはなかった。



*前半終了です!いかがでしたでしょうか? 両方こなす万能不憫会長とだめだめ幼馴染2匹を後半もよろしく〜



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