忘れられるわけなかった
「会いたかったです」
「俺の憧れです」
「教えて下さい、先輩のサッカー」
「一緒に練習してほしい…です」
「いつか南沢先輩と2TOPやりたいなぁなんて」
「すぐ追い抜いてみせます」
「南沢…さん」
「かっこいい…ですね」
「、大好き」
「あんたはいつまでも俺の先輩ですから」
「行かないで下さい、」
「待って、南沢先輩」
「篤志さん」
「…っ」
「?どうした南沢」
「いや…」
月山国光に転入して一週間が過ぎようとしていた。
しかし俺はまだ切り換えられていないらしく、たったひとつの小さなきっかけは雷門の思い出を蘇らせる大きな要因になった。
忘れたくても忘れられないあいつと過ごした淡い時間。
…やめろ思い出すな。狂う
「兵頭…」
「何だ、やはり具合が」
「助けて」
俺は俯きながらか細い声で言った
兵頭は少し間を空けて
「何をすればいいのだ」と俺に訊いた
「夢中にさせて、俺をっ…!」
あいつとの思い出が蘇る間もないほどに滅茶苦茶にして。壊したって構わない。
それで忘れることができるのならば。
俺は両手で髪をかき乱した
そんな俺をふわりと包み込む体温。
「ごめん、 」
「南沢…」
いつの間にか溢れていた涙は
兵頭の胸を濡らした
俺は、兵頭とこれからを進む
俺を受け止めてくれる人と、一緒に。
俺がいつか、お前の全てを受け止めてやれるくらい大きなやつになったら
また、会いに行くから
南倉前提兵南…なんですがこういう路線で突っ走って大丈夫でしたか…!?
物凄く切ない…