ふわぁ、大きなあくびを1つ落とす。だめだだめだ。つまらない。黒板には白い文字が小走りに羅列されていっては、またすぐに消える。前に立つ先生の口からは意味の分からない言葉がどんどんこぼれて、あたしのアナログ頭はすでにお腹がいっぱいだと訴えている。フイと隣の銀ちゃんを見れば、携帯なんかいじっちゃってまぁ!全く現代っこ丸出しなんだから、なんて考えてたら今度はあたしのポケットにある携帯がぶるぶると震えた。 From:銀ちゃん ---------- 授業まじつまんねー。なまえなんか盛り上げろよ。 キッと銀ちゃんをにらむと、親指をつきたててやる気のない笑顔をしやがった。あんゴラなんだその親指は?やれってか?まさかやれってか? To:銀ちゃん ---------- うんこ。 パカッと携帯を開くやいなや、銀ちゃんは机に突っ伏して肩をゆらした。してやったり!やったよお母さん!あたしやったよ!1人でガッツポーズをかましてると、またぶるぶると携帯が震えた。 From:銀ちゃん ---------- 死ねwww To:銀ちゃん ---------- うざい\(^o^)/ 『返信はやっ!』 バッと、クラス全員の視線が銀ちゃんに集まる。あぁ、やっちゃった。つかつかと靴のヒールを鳴らして先生があたし達に近づいてきて、ダイナマイト級の笑顔でこう言った。 『あとでゆっくりお話ししましょうね……?』 From:銀ちゃん ---------- すいませんでした To:銀ちゃん ---------- 死ね 101022 |