プシュー 本日3本目のビールの栓を開けて、ゴクリとのどに流しこんだ。あー、イラつく。あたしが早く帰ってきてと言っても、我愛羅は仕事があるからなどとこじつけてちっとも早く帰ってきやしない。…バカみたいだ。あたしは残っていたビールを一気に飲み干して、ゴミ箱へ投げ捨てた。あたしの頭の中は我愛羅のことでいっぱいなのに、どうせ我愛羅の頭の中は仕事でいっぱいなんだろう、なんて根拠のないことを考えては今の自分がバカらしくて机に顔を伏せた。


ガチャリ 久しぶりに聞く鍵の開く音に、伏せていた顔を勢いよく上げる。(勢いをつけすぎて首が折れるかと思った)チラリと時計を見上げればまだ夜の8時。あたしの心臓はどくりと脈を打ってはねた。


「なまえ、ただいま」
「……おかえり!」


いつもならあたしが寝ついたあとに帰ってくるはずなのに、どうして?あたしはどうしようもなく嬉しくなって、我愛羅に飛びついた。


「早かったね!」
「ああ…なまえに会いたくなった」


我愛羅はあたしの腰に手を回すと、ちゅ とおでこにキスをした。あたしの心臓はどくんどくんと大きく音をたてたままで、なんかすごい青春してるみたい。


「なまえ、愛してる」
「うん、あたしも」


我愛羅はあたしをさらにぎゅう と強く抱きしめた。そうしたらさっきまでのイラつきはどこかへいってしまって、あたしの口元はだるだるに緩みっぱなしだ。


「なまえ酒くさいな」
「あー、もう台無し!」



100905



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