「ハロー!シカマル!」
「なんだなまえか」


シカマルの耳にはしゃかしゃかと音を鳴らすイヤホンがついていて、というか、人と話す時くらいイヤホンはずせよ


「あれ?ヘッドホンじゃなかったっけ?」
「変えたんだよ」


まじでか!もったいな!前のヘッドホンもかっこよかったと思うんだけどなぁ……つか、人と話す時くらいイヤホンはずせよ


「なに聞いてんの?」
「……聞くか?」


シカマルは左のイヤホンをはずしてあたしに差し出してきた。あたしはそれを躊躇なく受け取って耳にはめた。


「…………」
「……な、なんか話せよ」
「え、は!?なんで!?」
「き、きまずいから…」
「きまずいってそんなおま「あ!シカマルとなまえ!」」


振り向くと、ナルトが満面の笑みでこっちに向かって走ってきた。つか、あれ?ナルトがいるってことはうちら遅刻じゃね?


「シカマルやっぱりイヤホンにしたんだな!」
「お、おう……」
「イヤホンにしたらなまえと一緒に聞けるって言ってたもんな!」


………え?


「っだぁー!バカナルト!言うなっつっただろ!」
「あ、忘れてたってばよ!」


……え?ん?え?


「シカマル……?」
「うっ……」
「まだ気づかないのか?なまえは鈍感だなぁー」
「うっせぇナルトは黙ってろ!」


ナルトは じゃあな!ニシシ! と言いながら走っていった。あー、もう!ナルトのバカ!


「あ、えっと……もうめんどくさいから言うけど、俺なまえのこと好きだから」


イヤホンの向こうから聞こえた告白に、あたしのハートはどきゅん



100904