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あら…?


こんにちは、はじめまして。

わたしのなまえはフロウフロウ。
あなたは……?…え?わたしのはなしをききにきたの?
ふうん、あなた、ふしぎなひとね。
ううん、フロウ、あなたをきらいじゃないわ。
だって、あなた、とてもやさしいめをしているもの。
フロウ、あなたがこわくないわ。


じゃあ、おはなし、するわ。
フロウはあまりおはなしをしらないから、フロウフロウのことしかはなせないけど、これ、あなたのたのしいおはなしだと、いいんだけれど。
…いいの?…そう。ありがとう。


むかしね、フロウフロウはおんなのこだったの。
ん、いまもそう? …そうかしら。
でも、きっと、あなたにそうみえているのなら、きっとフロウはおんなのこなのね。
ううん、うれしいわ。

それでね、フロウフロウにはおともだちがいたの。
なまえはおぼえていないわ。
でも、すごくすごくたいせつだったわ、わたしのおもいちがいがなければ、あのこもきっと、すごくすごくわたしをたいせつにおもっていてくれたとおもうのだけど、あなたはどうおもう?
…そう、そう、よね。ふふふ。ありがとう。

それで、まいにちあそんだわ。いっしょにおでかけしたり、ごはんをつくったり、たびにもでたわ。
フロウフロウは、おんがくがすきだったから、よく、ぴあのをひいたりもして、かのじょは、フロウフロウのとなりでおうたをうたっていたわ。
とてもすてきで、とてもたのしかったの。

でも、あるとき、フロウフロウはびょうきになってしまったの。
なおすのがむずかしいびょうきでね、フロウフロウとあのこはまいにちないたわ。ないて、ないて、それで、かなしくて、あるひ、かのじょはフロウフロウにいったの。

あなたがしんでしまっても、わたしがあなたをなんどでもなおしてあげるから、なにもこわくないのよって。

フロウフロウはうれしかったわ。それからすぐ、フロウフロウはどんどんよわっていったけれど、もうかなしくなかった。
だってかのじょとふたりで、またおとをつむげることを、フロウもかのじょもしっていたのだもの。



え?フロウがここにいるりゆう?ふふ、うれしいことを聞いてくれるのね。あのね、かのじょがフロウをなおしてくれたからよ。かのじょはやくそくを守ってくれたの。そう、…ちょうど、きょう、めが覚めたところよ。

フロウにはひととしてのからだがないから、ぴあのはもう弾けないけれど、何のもんだいも無いわ。

だって、フロウがぴあのを弾けないなら、フロウがおうたを歌って、彼女がピアノを弾けば……ううん、ピアノじゃなくたっていいわ。バイオリンでもトライアングルでもトランペットでも、なんならふたりで歌うのも素敵ね。

ね、そう思うでしょう?…やだ、そんな顔をしないで。
フロウ、あなたがだいすきよ。あなたに治してもらって、また一緒にいられるってわかったとき、わたし、すごく嬉しかった。

ねえ、なまえ、わたし、あのね、しあわせよ。
また、いっしょに歌いましょう。機械の中でだって構わないわ、わたしは、フロウフロウは、ずうっと、なまえが来てくれるのを待ってたんだから。









(感謝、せよ)








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