02
脚の間に入り、濡れそぼったそこに舌を這わす。すずちゃんが感じるところは知り尽くしている。突起をちろちろと舌で刺激したり、吸い上げたり。丁寧に愛撫する間、止まらない嬌声。今日は胸も愛撫されているからか、すぐにイッてしまう。「あっ、ひっ、はっ、ぁあっ」
「すずちゃん、乳首見て。大きくなって、いっぱい濡れて、真っ赤になって、えっちだね」
「はぁ、はっ、こわい、きもちい、」
一人でも気持ち良すぎて気絶するほどなのに、快感が二倍なんだからそりゃ怖いよね。シーツを握って襲いくる快感に耐えるすずちゃんの目の端からツッと涙が流れた。
「大丈夫、すずちゃん。俺が二人もいるんだから、怖くないでしょ?」
安心させるように頭を撫で、涙を舐め取る。すずちゃんは俺の顔を見て首に腕を回してきた。可愛い。愛しさが込み上げてきてぎゅっと抱き締め返す。そして俺はもう一人の存在を忘れていたのだ。
「っ、あ、」
突然すずちゃんが引き攣ったような声を出す。どうしたのかと体を起こせば、すずちゃんは目を見開いて身体を強張らせていた。すずちゃんの下半身に視線を移す。もう一人の俺が、
「っ、ああああっ」
すずちゃんに自分自身を一気に突き入れたのだ。すずちゃんは背を仰け反らせてビクビクと痙攣する。挿入だけでイッてしまったみたいだ。背を仰け反らせ胸を突き出すすずちゃん。ピンク色の乳首がピンと勃っていて俺を誘う。でも。
「ちょっと。今、俺がすずちゃんのこと安心させてたんだけど」
快感が怖いと泣いていたすずちゃんを安心させていた時に突然大きすぎる快感をすずちゃんに与えたもう一人の自分に文句を言わずにいられない。もう一人の俺は少し機嫌が悪そうに目を細めた。もう一人の俺だって自分なんだから、考えることがわかってしまう。
「だって、腹立ったから。俺だとしても、他の男がすずちゃん抱き締めてるなんて」
それで、自分にすずちゃんの意識を向けようとしたんだな?我ながらガキくさい考えだ。
すずちゃんは、はー、はー、と甘い息を吐いて目をハートにしている。気持ち良さそう……。俺は2人が繋がっているところの少し上に手を伸ばす。やっぱり俺とアイツは同一人物らしい。すずちゃんの意識が他の奴に持って行かれるのが悔しいなんて。
「ひっ、あっ、かけるさ、やら……っ」
クリトリスを指で押し潰すと、すずちゃんの身体がびくりと跳ねた。すずちゃんは俺の腕に縋り付いてやめてと泣く。
「ごめんね」
でも、やめられないんだ。だって俺は、君が感じるところを知り尽くしているから。
「あっ、あああっ、イく……っ」
「っ、」
クリトリスを指で弄るとすずちゃんはすぐにイッた。中にいたもう一人の俺は歯を食いしばって今すぐにでも達してしまいそうな快感に堪えているようだ。
「かけるしゃ、も、らめ……」
「まだ俺もアイツもイッてないから、もうちょっと頑張って?」
ふるふると力無く首を振るすずちゃん。何だかちょっと可哀想になってきた。そもそもすずちゃんに辛い思いをさせる趣味はないし。
もうやめようかと腰を引くと、小さな手が俺のそこを触った。
「つらそう……」
「っ、」
「翔さんのここ、ビクビクしてる……」
本当に、すずちゃんには敵わないと改めて思う。すずちゃんはパンツから俺の自身を取り出して、ペロリと舐めた。
強すぎる快感は怖い、でも、求めることもやめられない。全く、すずちゃんをこんなにえっちにしたのは誰だ。
その答えが俺だと言うことは俺もすずちゃんも分かりきっていて、その事実を再確認して更に興奮した。
「すずちゃん、うつ伏せになって」
もう一人の俺が言った言葉にすずちゃんは素直に従う。バックでもう一度繋がった二人は気持ち良さそうに息を吐く。すずちゃんの前に座った俺の自身を、すずちゃんは口に含んだ。