沖田くんがブチ切れて帰ってった日から数日。地味に私は彼に避けられている気がする。いや、正確に言えば避けられているんじゃなくてものすごく冷たくされている。まるで沖田くんと一緒にいた時間が嘘だったのかと思う位に。さすがに性格悪くてドSで大っ嫌いは言い過ぎたか…。と少し反省しています。

『でもなあ。どうやって謝ろうか』

沖田くんについて分かった事。それはあの人はいつも笑顔だけど、その笑顔のうらにはドス黒い事しか考えてないこと。ものすごく捻くれ物ってこと、そして人をいじる(いじめる)のが大好きなこと。多分普通に謝っても許してくれないと思う。

『でも、自分の気持ちを素直にして謝ることも大事だよね。さすがの沖田くんでも許してくれるでしょう』

私は浅はかな考えでまとめて沖田くんに謝ることにした。
でも沖田くんはその日学校には来ているもののまったく授業に参加せずにもう時刻は放課後を迎えてしまう。どうせ部活には出席しているんだろうなーと思って沖田くんの部活が終わる時間まで教室で待つことにした。なんかストーカーみたいで気持ち悪いけど…なんでこんなに一生懸命なんだろやっぱり私沖田くんのこと…

「桜井?」

突然私の目の前に現れたのは斎藤くんで委員会もないのに一人で残っている私を見て驚いたのだろう。

『斎藤くん。部活はもう終わったの?』

「あぁ。それよりあんたは何故ここに残っているのだ?」

『えーと。沖田くんを待ってたんだけど…』

「総司ならもう帰ったが…」

『え!もう帰っちゃったの残念だな』

せっかく謝ろうと決意していたのに沖田くんはすでに学校にいなくてショックだ。明日からまた土日だし会えないし次は月曜かなんて考えていたら

「今行けばまだ総司に会えると思う。」

『ほんと!?ありがとう斎藤くん!』

その言葉を聞き私は教室を飛び出した。ところまでは良かったんだけど、考えたら沖田くんの家なんて知らない。どっちの方角へ歩けば帰宅途中の沖田くんに会えるのかなんて分からなくて途方にくれていた。

『えい!こうなったら感にまかせるしかない!』

とりあえずまだ遠くへは行ってないということに賭けてそこら編を駆け回りさがす。しかし、どこにも姿は見当たらず体力のない私は壁にもたれかかる

『逃げ足速すぎ…くそー』

「こんなところでなにしてるの立花ちゃん」

ぜえぜえ息を切らしていると後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきて振り返るとそこには探し求めていた沖田くんがいた

『沖田くん!!』

「なに?僕のこと探してたの?君みたいなバカな子から別に逃げた覚えはないんだけどな。それより何か用?ま、僕は話すことなんてないんだけど」

さらーっと酷いことを言ってのける沖田くんにイラつきを覚えるけどそこは我慢我慢。もとわといえばこの原因を作ったのは私なんだから。今日はちゃんと謝らなきゃ。

『沖田くん。この前はごめんなさい。性格悪いとか言って、大っ嫌いって言って…怒ってるよね』

「性格悪いっていうのは否定しないからいいよ。でも大っ嫌いっていうのは傷つくなぁ」

『あれは友達があんなこと言ったから売り言葉に買い言葉てきな感じで流れで言っちゃっただけだから!大っ嫌いなんて思ってないよ』

「たしかに立花ちゃん僕のこと大好きだもんね。嫌いになれるわけなんてないか。」

『な、何恥ずかしいことをサラッと!!』

私がいくらしおらしく謝ったところで結局はこの沖田総司という人間のペースに巻き込まれてしまうのだ。

「だってそうでしょ?君がわざわざ僕を探し回って謝りに来たことは褒めてあげる」

その言葉にホッと胸をなで下ろし、沖田くんも話せばわかってくれるひとだっ直後衝撃的な言葉を口にする

「でも、今更謝ったって遅いよ。ま、もともと許すつもりもないけどね」

『え、どうゆうことですか』

「ははっ。何その顔ブサイクだなあ。言葉通りの意味だよ?君って本当面白いよね」

前言撤回。この人には何を話しても通じない。




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