お母さんへ
「おいジャック!早く片付けろ!」
「えぇい五月蠅い!やっているだろうがっ」
「ジャック、それはここに頼む」
マーサハウスのリビングは今まさに大掃除の真っただ中。
ジャックは部屋を行ったり来たり、遊星もそれに続き大きな荷物を片したり拭いたりしている。
クロウは今日の晩に出す料理の準備中だ。
小さな子ども達も掃除組と料理組に分かれて手伝いをしている。
「クロウ兄ちゃん、これはー?」
「あぁこれはこっちに並べてくれ!んで、この花を飾ってな」
テキパキと指示を出すのは主に家事の得意なクロウだ。
いつも自分は王様なあのジャックですら今日はクロウの指示に素直に従っている。
遊星も慣れない手つきではあるが出来る限りを尽くしていた。
「よし、準備オッケーだ!みんなお疲れさん!」
パンっと手を叩いて終わりを告げると一気にみんなが万歳と手をあげた。
子ども達に労いの言葉と飲み物を手渡し、続いて遊星達にも飲み物を渡す。
「ふんっキングに掛かればこんなもの朝飯前だ」
「…ジャック、今から夕飯だぞ」
「遊星、まぁそう言ってやるなよ。今日はジャックにしてはよくやった方だ」
乾いた喉を潤しながら三人であれやこれやしてるとピンポンという音が部屋に響く。
「みんなー!もういいかい!?」
どうやら今日の主賓のお帰りだ。
子ども達は急いで玄関に向かい「早く!」と三人を呼ぶ。
遊星とジャックとクロウは顔を合わせてニィと笑い玄関へ向かった。
「マーサ!いつもありがとう!」
後書き
母の日ですね。マーサさん大好きです^^
本当はクロウさんありがとう文にしようかと思ったけどそれはまた違う時にでも。