息を潜めて君を抱く

(微エロ)






「赤司くん」
「なんだ」
「隣座って欲しいです」
「構わないけど…珍しいね、黒子がそんなこと言うなんて」


黒子は恋愛ごとその他諸々に消極的な上関心がなくて、自分からはがっつかないし他人に言われないと恋をしているとも自覚しないようなやつだ。桃井とは正反対のタイプ、ということかな。だから今みたいに自分から近くにいろと強請ることはない。他人が困ることは言わないし尚更。つまりこれは『デレた』ということなのだろうか。


「急にどうしたんだ?」
「別になにかあったわけではありませんが…ただ一緒にいたいだけじゃ駄目ですか?」
「構わないよ、黒子がそう望むなら」
「召使いみたいです」


ふふ、と笑う黒子はとても綺麗でかわいくて、なにより愛おしい。すごく大事だから、大事にするから、もっともっと傍にいたい、いて欲しい。そう思う俺は我儘なんだろうか?


「赤司くん」
「なっ、ん…!」


名前を呼ばれたので黒子の方を向くと、突然キスされた。本当にどうしたんだろう、今日の黒子は変だ。ぬるりと口内に舌が侵入してきて掻き乱される。気持ちいいのに、苦しい。こんなに苦しい理由は俺は鼻で呼吸するのが苦手だし黒子が息をする暇を与えてくれないから、だと思う。好きです、とか赤司くん、とか何度も何度も言って自分もはふはふと息をしながら深く深く口付けてくる。


「ふ、ぁ…は、黒子、やめ」
「……駄目ですか?僕のこと、嫌いですか?」
「は、…?」
「だって、なんかそういうこととか全然してくれないし…溜まってるんですよ、僕だって」


溜まってる、というのは要するに、黒子の言う『そういうこと』をしたいということだろうか。多分その『そういうこと』は俺の思ってることと黒子の指しているものとは一緒で、間違いないだろう。


「別に嫌じゃない。ただ、黒子がそういうの嫌がりそうだから、言い出せなかったというかだな」
「じゃあ、してもいいんですか?…そういうこと」
「構わないけど」
「じゃあ遠慮なくいただきます」


そう言って黒子はがぶりと俺の首筋に噛み付いた。じくりとした痛みに顔を歪めるといい顔ですね、という黒子の声が聞こえた。こいつはサドか。ちらりと黒子を見上げると、にやりと艶っぽい笑みを浮かべていて、不覚にもと言うべきか、俺の心臓は跳ね上がったのだった。


息を潜めて君を抱く
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小城様、ありがとうございます!!
いや、これくらいなら全然大丈夫ですよ!
私なんてR-15なのにきっとそこまでじゃないと思って書いてますから。
もう本当、赤司くん可愛すぎて黒子くんがイケメソすぎます!
やはり赤司受けは萌えの要素があると思っています。
私もネタが上がったときに一気にUPする予定ですので。
申し訳ないですが、もう少々お待ちください!
それでは、再び相互記念をありがといございます。

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