初めての言葉

「ほ〜れほれほれ、お父さんだよ〜!さ、お父さんって言ってごらん、リョーマ?」
「うーあっ?」
「うーん、ダメだなこりゃ。……俺ちょっとテニスしてくるから。」
「テニス?………あぁ、あそこのコートね。いってらっしゃい。」
「いってきま………あ……何だ……?お前もテニスか?」
「あう!………う!」

いやいや、“う!”じゃなくて!お前にはまだ早えぞ。何てったって“お父さん”もまともに言えない赤ん坊がテニスだぁ?ラケット持つのも無理だろ。つかまず“お父さん”って言え!

「うーうっ!」
「はあ………わーったよ。連れてっからちょっと待ってろ。」
「あいあい……うぁっ!」
「何だ?そんなにテニス嬉しいのか?」
「ぅあ!」
「ははっ、そうかそうか。」

やっぱ俺の息子だ。テニス好きに生まれてくるなんて、俺の血を引いているとしか考えらんねぇだろ。

「て、にちゅ……!」
「へ?」
「てに、ちゅ!」

にぱぁっ!

キュン←

いやいや、自分の息子にキュンって何だよ!つかアレ?今テニスっつったよな?何でぇ?!
何で、初めての言葉がテニスなワケ!
………流石、俺の息子、としか言えねぇ!
-----END-----

お題はお借りいたしました。
初めての言葉、ということで私にとって初挑戦の作品でした。
何がって、幼児化したキャラを書くというのがです。
何かいてんだよ的な感じで読んでくださっても構いません!
とにかくまだ続きますので、どうぞよろしくお願います。

Fin.2013.03.30   創瑠唯
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