▼ フラクター
アルメリア暦1954年 世界の東端にローランド王国という名の王国があった。
ローランド王国は小国ではあったが、世界経済を支えるエネルギーであるフラクトが大量に産出される資源大国で 資源を欲する敵国からの侵略の恐怖に絶えずみまわれていたため、強力な軍を持ちそれに対抗していた。
特に、王族を直接警護する護衛軍師団長は代々世界最強と謳われるローランド王国の軍部で最強の力を持つものが選ばれることで知られている。
キャリアも、身分も関係ない。
必要とされるのは「力」
ただそれだけ。
そのためローランド王国には力自慢の護衛軍志願者の流入が後を立たない。
数百年前から続く世界大戦によって親を失い、生き場を失ったゴロツキが護衛軍に志願してくるのだ。
己の生き場を、己が価値の証明を求めて。
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