短編そのた | ナノ


▼ ナポリタンの男

寂れた空気が漂う通りに、ぽつりと佇む小さな店がある。

純喫茶「カメリア」。


華やかなイメージの椿を名に冠したこの店は、名前とは裏腹に、こじんまりとしていて地味だ。

だけど、コーヒーはとてもおいしくて、店で流れる音楽も洒落ている。

地味だけど、気付いたら何度も通ってしまっている特別な店、といったところだろうか。


そんな喫茶店「カメリア」は、私のバイト先だ。


私は、「カメリア」のマスター・藤枝 和正に『拾われた』のである。

prev / next
(1/16)

bookmark/back/top




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -