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「ぁっ……!」
あっという間に服が捲り上げられ、身体の隅々までさらけ出されてしまう。
先輩は胸元に唇を寄せてちゅっと肌を吸いながらショーツの中に手を忍ばせた。
「優雨ちゃん、初めて?」
「……はい」
「本当にいいんだね? 最初の相手が俺で後悔しない?」
「しませんっ、断じてしません!! 好きな人とするのが夢だったんですっ……先輩しかいないんです! 私みたいな貧相な身体でも先輩がお嫌じゃなければ、私はっ……」
思わず熱く訴える私に、先輩はおかしそうに目を細める。
「あー、もー……優雨ちゃんホント可愛いなぁ」
「先輩にそう言われるとすごく嬉しいです」
顔を綻ばせると、先輩は胸の尖端を優しく口に含んで舌先で愛撫しながら指で割れ目を押し開いた。
「ぁっ……!」
ビクンと身体が反応する。閉じそうになる脚を先輩の腕が阻み、ゆっくりと指が入ってくる。
「はぁっ、ぅ、ぁん……!」
「もう濡れてる。感度良好だねぇ、優雨ちゃん」
「っ、ん……ふ、ぁっ……はぁっ……」
思春期になってから何度か自分で触ってみたことはある。
その時はまだよくわからなかったけど、先輩の男らしく骨ばった長い指が奥へと進むにつれてドクドクと何かが溢れてくるみたいですごく気持ち良い。
「んんっ、はぁっ、ぁ……」
先輩がそっと指を出し挿れすると、次第に湿った音が響き始める。
クチュクチュッ…チュプッ…チュプッ…
「ぁっ、はぁ……ぁんっ、ぅ!」
「すげ……指一本でもキツキツ。俺、挿入るかな」
軽く笑いながらちゅうっと乳首を吸い上げられて身体が仰け反ってしまう。
「あぁっ、ん……! はぁっ、う……ぁぁっ」
先輩の触れた場所が蕩けるように熱くてたまらない。
自分の身体がまるで自分のものじゃないみたいにふわふわする。
グチュッ…ピチャッ…クチュックチュッ…
「んんっ、ぅぅ……あぁっ、ん……はぁっ、はぁ……っ」
「ここ、好き?」
「っ、ん……!」
指の腹で撫でるように、割れ目の中心にある突起が上下に擦られる。
鋭い刺激が全身を駆け巡り小刻みに身体が震えた。
「あぁっ、はぁっ……佐久真、先輩……っ、佐久真、先ぱっ……ん、ぅ……!」
襲い来る快感に飲み込まれてしまいそうで、必死に先輩の名前を呼ぶ。
「どうしたの。痛かった?」
「ち、がっ……気持ち……良くて……私っ……」
下肢から伝わる熱と刺激で、もう我慢できない。
だけどこのまま一人で達してしまうなんて……―――
「はぁっ……はぁ……、先輩、の……ください……」
緊張で身じろぎながらも懇願する私に先輩は困惑の笑みを浮かべる。
「ん……もう少しちゃんとほぐさないと痛むよ」
「私は大丈夫ですっ……! 先輩を感じられる痛みなら……我慢、できます……」
本当は少し怖いけど、早く先輩が欲しい。先輩をこの肌で感じていたい。
「全く優雨ちゃんは男煽てるの上手いなぁ。けど、そういうセリフは俺以外の男に言っちゃダメだよ? 男はみんな狼だから、そんな風に煽られたらきっと酷い事したくなっちゃうよ」
「え? あの……」
「はは、大丈夫。俺はこんな可愛い子に乱暴なんてしないよ。最後まで優しくしてあげるから……ちょっと力抜いててね」
ベルトを外し取り出したモノが入口に当てがわれ、想像以上の硬さに息を飲む。
「ん……優雨ちゃん、大丈夫だから。俺に任せて楽にして」
「……は、いっ……」
先輩が耳元で甘く囁き、髪を撫でてくれた。
少しだけ緊張が解れて脚の力が緩んだ瞬間、グッと先端が押し込まれる。
「んんっ……!!」
ゆっくり、ゆっくりと膣壁を拡げながら先輩のモノが私を貫いていく。
裂けるような痛みに唇を噛み締めて呻き、じっとその圧に耐える。
「はっ、う……!」
「大丈夫? 少し……動くよ」
「んんっ! ぁっ、はぁぁっ……!」
グチュッグチュッ…ジュプッジュプッ…
「ぁぁっ、は……ん、ふぁっ、あぁっ!」
先輩が腰を動かす度にジンジンと痛むけど、それ以上に身体が疼く。
今、大好きな佐久真先輩と一つに繋がっている……幸せ過ぎて胸が苦しくて、このまま死んでしまいそう。
「だいぶラクになってきたみたいだね。どう? 初めて男を咥え込んだ感想は」
耳朶を甘噛みしながら、先輩が意地悪に囁く。
「っ、ん……! 気持ち、いい……ですっ……先輩の……奥に、当たって……おかしく、なりそ……で……、ぁぁっ! ん……はぁっ、ぁ!」
「奥が感じるなら、もっと突いてあげるよ」
そう言って激しく腰を打ち付け、子宮の入り口まで深く突き上げる。
グチュグチュッ…ズチュッズチュッ…グチュッグチュッ
「ひ、ぁぁっ、んぅ! やぁっ、ぁぁっ、はっ……あ……!」
「っ……、く……」
耳元にかかる先輩の吐息が熱い。
先輩も、感じてくれてるんだ……。
ズチュッズチュッ…グプッグプッ…ヌチュッ
「あぁっ、はぁっ……ぁん! ふ……ぁぁっ」
敏感になった身体に淫らな水音がさらに興奮を掻き立てた。
痛みは消え、快感だけが押し寄せて。どんどん頭が真っ白になっていく。
グチュッグチュッ…ズチュッズチュッ…チュプッ
「ぁ、ぁっ……は、ぁぁっ、う……んん! 佐久真せん、ぱ、……私っ……んんっ、はぁ!」
「ん……イキそう?」
「んっ……、ぁ、ぅ……!」
掠れる声で頷くと、先輩は私の腰を掴んでさらに激しくピストンの動きを速める。
ズチュッズチュッ…パンパンッ…グチュッグチュッ
「ひっ、ぁあ、ぁっ! んんっ、ふっ、あ……ぁぁっ、や、だめっ……だめぇっ……!」
「っ……俺も、出すよ……?」
「は、い……っ、ぁぁんっ、は、ぅっ、ぁぁぁぁっ……―――!!」
きゅっと子宮が収縮し絶頂が爪先から一気に昇り詰めてくる。
少し遅れて先輩の熱い精が中に放たれるのを感じ、次第に意識が薄れていった。
「……寝顔も可愛いって反則でしょ。俺、すっかり優雨ちゃんにハマっちゃいそうだなぁ」
夢の中で聞こえたその声が現実と知るのはほんの少し先の話。
たとえこの夢が醒めても、先輩と交わしたキスの味はきっと忘れない。
チョコレート・KISS【完】
2016/02/14
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