ヤンデレ彼女 | ナノ

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もしもシリーズ企画
〜ヤンデレ彼氏より〜
もしも主人公がヤンデレだったら…?

※この作品は、本編とは繋がりのない番外編です。キャラ崩壊や仮想設定が苦手な方はお戻りください。
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「湊くん、おはよう!」

「あぁ、美羽。おはよう」

 愛すべき彼女と挨拶を交わすのが僕の日課。
 小学生の頃は赤いランドセルを背負って眠たそうに目を擦りながら僕の後ろをついてきた彼女だけど、今は隣で可愛い笑顔を見せてくれる。

「そういえばね、駅前に新しい洋菓子店がオープンしたんだって。今日大学の帰りに寄ってみてもいい?」

「それはもちろん構わないよ。実は僕も誘おうと思ってたんだ」

「ほんと? 嬉しいっ」

「ふふ。相変わらず甘いものが好きなんだね」

 ニッコリと笑って頷く美羽に僕も自然と笑みが零れる。

 本当に可愛くて堪らない僕の彼女。
 コロコロと変わるその表情と、しなやかな仕草が僕を魅了する。
 もしこの子が僕の籠の中から飛び立ってしまったら、僕にはもう生きる気力さえなくなってしまうかもしれない。

 時折そんな不安を抱いてしまう僕を……彼女はどう思っているのかな。


◇◆◇◆◇◆


 大学の講義を終えて僕たちは駅前へとやって来た。
 オープンしたばかりということもあって、いつもは物寂しい商店街も人混みで賑わっている。

「わぁ……どれにしようかな」

 まるで子供のようにキラキラと目を輝かせる彼女に僕の心も弾んだ。

「どれも美味しそうだね。色々買って、半分こしようか」

「うん!」

 楽しそうにこれと、あれと、と屈んで指差す美羽の後ろで僕はふと視線を上げる。
 と、その視界の中に見慣れた姿が映り込んだ。

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