双子彼氏-看病編- | ナノ

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 翌日。
 案の定私はベッドの中で小さくうずくまっていた。

 38.0℃……。
 頭は痛くないし、咳も出ないし、気分が悪いわけでもないけど……身体が熱くてダルい。

「今日は日曜だし、一日寝てれば治るよね……」

 そう言い聞かせて目を瞑る。
 今朝お父さんがよく効く風邪薬を買ってきてくれたおかげで、すぐに心地良い眠気に誘われた。


◇◆◇◆◇◆


 どれくらい眠っただろう。
 まだ頭がぼーっとして……まぶたが重い。

「……、……陽菜」

 隣で私を呼ぶ声がする。

「陽菜」

 今度は耳元で……ハッキリと聞こえてくる。

 これは……あの人の声。
 大好きな、"彼"の声。

 私がゆっくりと目を開けると、そこに居たのは―――。

▼ 亮

▼ 悠

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