]]T‐不可思議に


 タンバシティ、タンバ薬屋。

「おじさぁん!」

 そこに、瑠璃色の目をした少女と真紅の少年が急いだ面持ちで飛び込んできた。

「おわっ、な、なんや騒々しい」
「落ち着けアズサ。おっさん、悪いがそんなこと言ってる場合じゃねえんだ。アサギシティのデンリュウが───」

 セキが淡々と事情を説明する。すると薬屋の店主は頑固にしては案外真剣な様子で頷き、棚の中を漁りはじめた。

「確かここらに最後の一袋が…おおあったあった!」

 言葉に訛りが混じる店主が、棚からくすんだ色をした小さな袋を引っ張り出す。

「これは最後の一袋、ひでんのくすりや。必要なんはこの薬やな?代金は要らん。持っていきよし」
「…いいんですか?」
「なんや、要らんのか」
「いや…要るが…」

 中々ひでんのくすりだけは渡さない、頑固者だと聞いていたから。とセキが申し訳なさそうに言うと、店主は豪快にガハハと笑った。

「そんなん特別に決まっとる。アカリちゃんの一大事なんや。さ、はよいき」
「おじさん、ありがと!」

 二人で彼にお辞儀をして、店を飛び出す。ポケギアを見るとすでに三十分ほどの時間が経っていた。

「やべえな…少しのんびり来過ぎたみたいだ」
「ご、ごめん。あたしの手持ちにちゃんとした飛行ポケモンが居ないばっかりに」
「だからラプラスで手段をとったのか。気にすんな、俺の手持ちも似たようなもんだ」
「はは…まあひこうタイプはシェイミで間に合っちゃってるから…」
「………」
「…セキ?」

 カチンと固まったセキが、自身の肩に乗っているシェイミを指差した。

「このちんちくりんなヤツがか!?」
『どう言う意味でしゅ!!!』

 あだあああっ とセキの悲鳴が轟く。彼の髪の毛を引っ張るシェイミをなんとか宥め、あたしは鞄からとある箱を取り出した。

「……なんだそれは」
「“グラシデアのはな”の花粉だよ」
「…?」

 小首を傾げるセキ。あたしはその中の金色の粉を摘んだ。

「かんしゃポケモン・シェイミは、グラシデアのはなによる花粉で“ランドフォルム”から“スカイフォルム”にフォルムチェンジして、次のグラシデアのはなが咲く土地に移動するの」

 シェイミの頭上で、指に付いた花粉をぱらぱらと撒く。すると、瞬く間にシェイミの躰が金色に輝き、むくむくとその姿を変え始めた。

「?!、え、」

 その姿を見たセキは、目を驚愕の色に染めた。

「これがシェイミの“スカイフォルム”なの」
『ですっ!』

 キリリとした目、鹿を小さくしたような体躯、そして何より…

「……シェイミが、飛んでる」
『“スカイ”フォルムだから当たり前です』
「こんな感じにシェイミはくさ・ひこうタイプだし、今まで旅にも支障出てなかったから、あたしの手持ちに純粋な飛行ポケモンが居ないの」
『みーにかかればチョロいもんですっ!』
「つーかアズサ、こいつ、なんか喋り方とか性格とか変わってないか?」
『みーはいつものみーです、セキは相変わらずバカですねぇ』
「すまんアズサ、どうやら俺の勘違いだったみたいだ」
「……姿形が変わっても二人共(じゃなくて一人と一匹)はいつも通りみたいで良かったよ」

 不思議な雰囲気と“何”かを醸し出す島が浮かぶ海を垣間見て、息を吐く。

「…そんじゃ、いこっか。早くアサギに──」

 汝、巫女為る者

「───!」

 唐突なことに驚いて振り返る。聞こえた声。
 これは、…さっきの。

「アズサ?今なんか言ったか?」
「!、セキ、今の声…聞こえたの…?」
「アズサじゃねえのか?」

 首を真横に振る。声は、再び聞こえた。

 巫女、哀れな人の子…
 哀れな人の子よ、人の子よ


「っ、…」

 歌うようでいて、深海のように冷えた、殺気さえも含むその声。背筋に悪寒が走った。ほぼ無意識に、パーカーの裾をきつく握り締める。自分でも分かるくらい、手は冷たくて、震えていた。

「………誰だ…?」

 何かから庇うように、あたしの躰を自分の方へと手繰り寄せるセキ。 その時。

「──…おねーちゃんってさ、“白波の巫女”だよね?」
「、!」

 後ろから、その名を呼ぶ幼い…けれど、何処か謎めいた雰囲気を醸し出す声が響いた。反射的に、二人の肩がギクリと動く。
 これまた一体誰なのか。確認する為にゆっくりと後ろを向く、と。

「……、へ?」

 黄緑色の短い髪をした六歳くらいの男の子が、屈託のない瞳でこちらを見て、笑った。

「そうでしょ?おねーちゃん、ユウメイだもんねっ」

 この子誰?
 いや、知らない。
 そう会話するように互いに目を合わせ、首を傾げる。セキもあたしも、この子の事を全く知らないのだ。とりあえず尋ねてみない事には物事を図りかねるので、膝を曲げてしゃがみ込み、その子との目線を合わせた。

「ね、ねえ、君どっからきたの?お父さんとお母さんは?」
「わかんない」
「迷子か?お前」
「?、んー…まいご…?」

 まいごってなあに、と可愛らしくちょこんと首を傾けて考える彼を、セキは溜め息を吐いてあたりを見回した。

「仕方ねえな……ゴルバット、悪いがこれ持って灯台の最上階まで飛んでくれるか?」

 三階のテラスから入って階段を登って、展望台のミカンのところまでいくんだぞ。
 そう言ってゴルバットの脚にひでんのくすりの袋をしっかりと結び付け、ゴルバットは意気揚々と応えて羽ばたいた。

「仕事が早いねー、セキ」
「お前な……」
『セキは案外オカン気質なんです』
「誰がオカンだコラ」

 シェイミはあながち間違ってはいないと思ってしまったのは、秘密にしておこう。

「取りあえず交番に行こっか、そしたらお巡りさんが一緒に探してくれると思うし」

 そうだな、と頷くセキ。しかし彼は「大丈夫」と言って首を横に振った。

「はまべのちかくにいたら、みつかるはずだから、いい!」
「そうなの?」
「…子供に、勝手に浜辺でもうろついとけってか」

 偉く無責任で無用心だな、とセキは呆れたような声で言い、彼を抱き上げた。

 *****

「そういえば君、名前なんていうの?」
「ぼく?ぼくはねー、キトキっていうの!」
「珍しい名前だな」

 えへへ、と笑いながら、セキの首元に抱き付くキトキくん。…なんか、この絵面可愛い。

「ちょっ…苦し」
「わあ、おにーちゃんのかみのけ、きれーないろーっ」
「話聞いてんのかっていだだだだ!!」

 シェイミさながらに容赦無く紅い髪を引っ張る彼。子供ってやっぱり手加減を知らない。 流石に哀れに思ったのか、シェイミが二人の間に乱入して仲介し、痛みから開放されたセキだった。

「…アズサ、俺、将来ぜってーハゲると思うんだが」
「なんていうか、その、ご愁傷様としか」
「お前も道連れになるか?」
「謹んで遠慮しとく…」
『なんなんです…このがきんちょは……、…み…?』

 キトキと名乗った少年の腕の中に居るシェイミが、彼の放つ“何か”にピクリと反応する。

『、…………ま さか』
「!、」

 言いかけたシェイミの口に、少年の小さい手が添えられる。

「…………」

 大人びた笑いを浮かべ、唇に人差し指を当てて「シィー」とジェスチャーする。アズサとセキは、何も知らず言い合いを続けていた。


*****

 海辺を調度半分ほど歩いた。キトキくんは相変わらず楽しげにセキの髪の毛を触っている。

「……アズサ、こいつを止めてくれ」
「え、なんで?微笑ましい光景な…ごめんなさい何でもないです」

 …あたし、セキの眼力には一生勝てそうにないかもしれない。
 はやく、と促され、渋々キトキくんをセキの腕から抱き上げてこう問うた。

「キトキくん、なんでそんなにセキの髪の毛を触ってるの?」
「だって、ほうせきみたいにきれーなんだもん」
「宝石かー、なるほど。それすっごく分かる」
「おねーちゃんのめも、ほうせきみたいな“瑠璃色”できれーだねっ」
「……、」

 舌足らずな言葉に紛れて難しい単語が飛び出し、呆気にとられる。…そういやさっきも、“白波の巫女”なんてよく噛まずに言えたなこの子。

「き、キトキくんすっごいね…そんな難しい言葉知ってるんだ」
「うんっ」

 無邪気に笑うその姿に、現代っ子は怖いなぁ…と我ながら親父臭いことを思っていた。

「…で、こいつの親は何処なんだ?」
「さあ…それっぽい人も見当たらないけど…」

 もう一度辺りを見回す。穏やかなさざ波の音が支配する浜辺には人一人として居ない。全く見当たらない。…どうしたらいいんだろう、やっぱり交番に行くべきかな。

「!、あ…、いたっ!」
「え?」

 元気な声を上げてスルリとあたしの腕から滑り降りる彼。見つけたのかな、とホッとしながらその目線の先を見る。

 そして、息を飲んだ。

「………、な」

 セキが声を漏らす。 無理もない、目の前に居たのは人間ではなく…伝説のポケモン、スイクンだったのだから。

「…どう、言う事だキトキ、なんでスイクンが──」

 彼に問い掛けようと隣を向く。が

「、!?」

 数秒前までちゃんと二人の間に居たはずの彼が…居なかった。まるで煙のように、そこから姿を消していた。

「キ、トキく…?!」
「………あいつ、どこに…!」

 セキが駆け出そうとする。と、スイクンが口を開いた。

『案ずるな、奴はいつもああなのだ…そのうちまた巡り逢うだろう』

 変わらず雄弁な口振り。彼は、何が言いたいんだろう。巡り逢うって。どういうこと、と口を動かそうとした時、一足先にシェイミが声を発した。

『アズサ、セキ。あいつ、ポケモンです』
「「……は?」」

 二人同時だったのは言うまでもない。

「シェイミ、何言って」
『そう…奴は人の形を纏った我等と同種の者、“セレビィ”だ』

 ときわたりポケモンのセレビィが、さっきの子供。俄かに信じ難かいけど、スイクンが嘘を吐くとも思えなかった。

「…ポケモンって…人の形になれるの…?」
『奴は別格だ。我等は人と話すまでが限界なのだが』

 空気が、恐ろしいほど静まりかえっている。間近にあるはずのさざ波の音さえも、遠くに感じた。

『…奴め、これから起こる事はもう見聞済みときたか。彼に目をつける訳だ』

 こちらを見て、うっすらと笑うスイクン。そしてひらりとその場からこちらにやって来て、間近であたし達を見上げた。

『…時間のようだ。また逢おう…巫女、“紅蓮”』
「!、…それ…っ」

 言い終わる前に、リンと空気が締まり、スイクンが水上を駆けてその場から消えた。それと同時に…

「くそっ…!また逃したか……!!」

 例のマジシャン姿の彼が現れた。
 沈黙。またこいつか、といいたげな空気があたしとセキの間に流れた。
 ふと彼が、あたし達に気付いたのか、視線をこちらに向ける。とりあえず目を逸らした。

「む?、あ!!キミらは確か」
「さて行くかアズサ」
「そうだね、ゴルバットとアカリちゃんも気になるし」
「ちょっとおおおおおお!!!!」

 彼…ミナキさんは涙目になりながら、あたし達の行く手を阻んだ。

「…なんだよ、俺達は今急がなきゃ…」
「キミらはまた…スイクンと遭遇したね?」

 ───今、ミナキさんの纏う空気が…変わった気がした。嫌な予感というか、面倒臭げな予感がする。

「それがどうかしたんですか?ミナキさん」
「……面白いな…」
「はい?」

 ミナキさんが、自分のボールを手にニヤリと笑った。

「スイクンを引き付けるその力…実に面白そうだ。どちらでもいい、僕の相手をしてくれないかい?」
「「やだ」」
「即答?!」

 ミナキさんは気を取り直すようにゴホンと咳払いをして、いきなりスリープを出してきた。

「…!」
「ポケモン勝負は、ポケモンを出した瞬間から始まるんだよね」

 そう言ってミナキさんは、もう一度笑った。何故かやる気満々のようだ。多分、あたしとセキは今、物凄く面倒臭げな顔をしているに違いない。実際かなり面倒臭い。
 …けど、まあ、仕方ないよなあ。
 そう思いながら一つ溜め息を吐く。だってこの人、あのスイクンを追いかけるくらいだからしつこさだけは天下一品そうだし。

「悪いがアズサ、心の声が聞こえてんぞ」
「え、まじで。ていうかセキ、審判お願いできる?」

 あたしの心の声が聞こえていたセキは、小さく溜め息を吐いて「まじでやんのか?」と聞いた。

「うん、きっと逃げても追い掛けてくるだろうしね」
「しつこさだけは天下一品そうだもんな。…分かった、引き受ける」
「いや、あの、こそこそ言ってる割にはめっちゃ聞こえてるんだけど」
「というわけでミナキさん。早く済ませなきゃいけないので、純粋に勝負を楽しませる余裕は与えませんが…それでもいいですか?」

 間髪を入れずに言うと、案の定ミナキさんは、待ってましたと言わん許りに笑った。

「いいさ、掛かっておいでよ、白波の巫女さん」

 その言葉を聞いて、あたしは久しく不敵に笑んだ。秒速で終わらせよう。

「おいでロコン、おにび!」

 ボールから出されたロコンは、間を許さず技を繰り出した。

「かわせスリープ!!」
「甘い。ロコン、回り込んでシャドーボール!」

 スリープの背後に、暗黒の珠が叩き付けられる。スリープはあえなくダウン、ミナキさんは次にマルマインを出してきた。

「マルマイン、でんげきは!」
「ロコン戻って。ルカリオ、じわれ!」

 じわれは一撃技、マルマインはあえなく一発ダウンとなった。ミナキさんはまずそうに苦い笑みを浮かべながら、ゴーストを出した。

「ゴースト、あくのはどう!」
「戻ってルカリオ。ロコン、ほのおのうず!」

 あくのはどうの黒い光と、ほのおのうずの赤々とした光が空中でぶつかり合う。相殺された互いの技は白く煙る蒸気となって、衝突による風圧と共に両者の元へ流れ込み、数秒ほど視界を覆った。
 あたしの茶色い長い髪が風に靡き、首に掛かるしんぴのしずくが揺れる。

「ロコン、今あっちは煙で視界を閉ざされてるから、そこに回り込んでシャドークローだよ」
『りょうかいっ!』

 煙が引き始めて、標的を失ったゴーストがキョロキョロと辺りを見回す。その背後から、シャドークローを発動したロコンが飛び出した。ゴーストはそれに気付きはしたものの、コンマ一秒も経たずにシャドークローがヒットする。
 視界を覆う煙が完全に引いたその場には、目を回したゴーストが倒れていた。

「…ゴースト戦闘不能。勝者、アズサ」

 審判を頼んでいたセキが声を上げる。ミナキさんはゴーストをボールに戻し、苦笑を漏らした。

「これが、生きる伝説の本気か…素晴らしかったよ」
「はい、四十パーセントくらい本気でした」
「えぇぇ」

 お昼時の太陽があたし達を照らす。潮風がふわりと髪を撫でた。

「そういえば、君らはなんでアサギのデンリュウのことを気にかけてたんだい?」
「ああ、ミカンさんに頼まれたんですよ。アカリちゃっ…デンリュウの病気に効く薬を持ってきて下さいって」

 未だに警戒心剥き出しのシェイミを宥めながら、渋々そう言う。するとミナキさんはこんなことを言い出した。

「良ければアサギまで送ってあげようか?スリープのテレポートで」
「…セキ、ミナキさんあんな事言ってるけどどうする?ほっとく?」
「いや、利用出来るもんは利用するまでだろ」
「あの、だからすっごい聞こえてるんだけど」


*****

 アサギシティ、海岸。結果的にテレポートによって数秒で目的地に着くことができたことには感謝することにしよう。

「ありがとうございますミナキさん」
「お礼は要らないよ、わざわざ勝負をさせてくれたお返しさ」
「出来ればこれ以上ミナキさんにお礼を言わないようにしたいです」
「はは、君ってそんなに辛辣な子だったっけ…」
「冗談ですよ〜」

 海岸に残ると言ったミナキさんに手を振りながら、セキとその場を後にする。

「アカリちゃん、元気になってるかな…」
「大丈夫だろ、薬さえちゃんと届いていれば」

 灯台の中に入り、エレベータに乗り込む。機械が動き出す音が微かに響きだす。

「…セキ」
「なんだ」
「キト……セレビィは、なんであたし達のところに来たんだろうね」
「スイクンが言ってる事も気掛かりだしな。それにあの“声”…」

 セキが、思案顔で宙を見つめる。
 そう。あたしを呼んでいたあの深海のような声。あれは一体、なんだったのか。

「………」
「ま、なるようになるだろ」
「、!」

 その言葉が、ストンと胸に収まる。未だに波が立っていた心が不思議と落ち着いた。…それは言葉のお陰なのか、それとも。

「…そうだね。どうとでもなるよ、きっと」

 そう言って笑うと、彼は恥ずかしそうに目を逸らした。

「実はあの声が聞こえたとき、ちょっと怖かったんだよね」

 今だから言えることなんだけど。
 セキも何となく察していたのか、「そうか」とだけ返した。

「怖かったけど」

 けど
 セキが居るなら、なんでも大丈夫な気がしたから。なんてね。
 頬を掻きながら、言ってみる。…思った以上に、恥ずかしい、かも。

「…、…」
「…?セキ」
「どっ……!堂々とそんなこと、言ってんな…!!」

 髪と同じくらい、顔が真っ赤になっていた。

「え、お、怒った?!」
「怒ってねーよ!」
「だって顔真っ赤じゃ」
「真っ赤じゃねえぇええ!」

 効果音が付く勢いで、両腕で顔を隠す彼が、なんだか可愛く思えた。

「っ………」
「………」

 彼を覗き込みながら、にんまりと笑ってみせる。

「……テラスに居たときはデレてくれたのになぁー」
「デレてないっつかデレってなんだ!!」

 眼力がとても恐ろしいので、ここらで降参しておく。ああ怖いこわい…何もそんなに睨まなくてもいいのに。

「あ、やっぱ怒ってる?」
「だから怒ってねーよッ」
『うるっさいです黙るです二人共』
「「…すんません」」

 ───でも、言ってる事は事実なんだよ、セキ。まだまだ一緒に居たいと思ってるのは君だけじゃないんだから。あたしだって、あたしにだって。

 (君が、必要なんだよ)

 キンコン。
 ライトルームに辿り着いたことを、エレベータが告げた。

「…行くぞ」
「はいはーい」




あなたが居れば

(どんなに辛いことでも)
(乗り越えれる気がした)





──────

セキのツンモード発動。

相変わらずミナキさんが可哀想です、そんなミナキさんが好きです。
キトキくん(セレビィ)何がしたかったんでしょうかね、あの子。




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