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「ナマエちゃんはさぁ……」
「はい、なんでしょう」
「いつになったら起こしてくれるのかな」
「起きてるじゃないですか」
「そうなんだけどね」

「何読んでるの」
「単位で経済を紐解く本です」
「面白い?」
「思ったより苦手分野でした」
「それでも読むんだ」
「だって悔しいじゃないですか」

「秋山さんにとっての褒める尺度って、どんなですか?」
「どういうこと?」
「うーん、そのままの意味なんですけど」
「そのままって言われてもよく分からないなあ」
「最上級の単位だと思ってくれれば」
「なんか例出してくれない」
「じゃあそうですね。赤レンガのスイート一泊分、とか。通常の3倍、とか」
「その3倍ってやつ、うちのスカウトも言ってたんだけど流行ってるの?」
「ガンダムですよ。ファーストガンダム。赤い彗星」
「ナマエちゃんのそういう変に造詣が深いところ、尊敬するよ」
「ありがとうございます
 で、どうですか」

「うーん、そうだねえ
 ナマエちゃんのことは好きだよ。めちゃくちゃきついテストと一生遊んで暮らせるお金をあげたい」
「急になんですか」
「あれ?違うの?
 てっきり『私のことどれくらい好き?』ってやつだと思ったんだけど」
「違います」
「本当に?」

「……お金くれるんですか?」
「あ、話逸らした」
「アイス食べたいんですけど」
「え?パシらせるつもり?」
「一緒に行きますよ」
「それはどうも。じゃあテストだね」
「えー」
「いやいやいや、今の完全にそういう流れだったでしょ」
「そうですかね。でもアイス一個で何させる気ですか」
「俺がさ、今ナマエちゃんにしてほしいことを当ててくれる?」

「……」
「すごい嫌そうな顔するね」
「いえ、はい。分かりました……
 もー!秋山さんってばぁ早く行きましょうよう〜
「んっふ……!!」
「笑わないでくださいよ!!!」
「いや、ごめんね。ごめん
 ちょっと斜め上だったから」
「あ、違ったんですね」
「うん、でも合格」
「わーい」

「ところでナマエちゃんは俺のことどれくらい好きなの」
「女々しいと辛くなりません?」
「俺が?君が?」
「あ、いいです。すみません通じないネタでした
 では、手を繋いでください」
「いいけど。はい」
「このままコンビニに着かなくてもいいかなあってくらいには好きですよ」
「……アイス、赤レンガで食べようか」
「えっ!?」




アイスブレイク 160718