作品掲載「栗よりうまい十三里」如月あや様


「初物七十五日」という言葉があります。
初物とはその時期の旬や出始めたばかりの食べ物を示す言葉で、「特別な生気をたっぷりと含んだそれらを食べる事で寿命が七十五日も伸びる」という意味なのだそうです。
現代では多くの食材が季節を問わずスーパーで買うことが出来ますが、出来る事ならその時その時の旬の物を取り入れた美味しいご飯が食べたいですよね!これぞ丁寧な暮らし...、憧れます(憧れるだけ)
そしてそんなお話をなんと!楽園のあやさんが書いてくださいました!舞台は美味しいものが溢れる秋。タイトルの「栗よりうまい十三里」からすでに煉獄さんみを感じ一人でニヤニヤしました!!!わっしょい!!!
以下、煉獄過激派ガチ恋勢のくそ重感想です。(他に言い方ないんかい)

> まだ少し早いかなと思いつつも杏寿郎さんの喜ぶ顔が見たくて、早速食卓に並べてしまった。
冒頭から主人公のあまりのいじらしさに涙が出そうでした。文明開化とはいえ大正時代。食料品店だって今ほど品揃えも良くないでしょうから、きっと主人公は魚屋さん・八百屋さん・お肉屋さんと色んなお店を一軒一軒回って食材を集めたのでしょう。重労働ですよ...。八百屋のおばちゃんになって「旦那さんと食べな!」ってお野菜おまけして差し上げたい...。

> 「君は本当に料理が上手いな。こんなにうまい味噌汁は食べたことがない!」
それでね、腕によりをかけて作ったぶん、杏寿郎さんもちゃんと褒めてくれるの...(感涙)美しい箸使いで一欠片も残さず食べてくれた挙句、こんな風に言って貰えるのなら...!全然苦じゃない!!毎日頑張ってご飯作っちゃう!!!
しかも主人公のお腹には新しい命が...!尊い...。これまで何度も尊いという言葉を使ってきましたが、初めて正しい意味で使った気がします←

美味しいご飯を食べ終え、任務へと旅立つ杏寿郎さん。
> 「帰って来たら、ゆっくり話そう」
優しい言葉にほっこりしつつも、原作を知る読者は穏やかじゃいられません。この先に待っている悲しい結末を知っているからです。

しかし、私は声を大にして言いたい!
杏寿郎さんは必ず無事帰ってくる!!! と!
こんなに優しく料理上手な妻を、そしてお腹の子を、現世に残して煉獄さんが逝ってしまうなんて考えられません。たとえ満身創痍でも必ず帰ってきてくれる。「ただいま」と戸を開け、以前より少しだけ膨らんできたお腹を愛おしそうに撫でてくれる。だって、旬の食材を使った愛情たっぷりのご飯を、お腹いっぱい食べたんだから!

作者であるあやさんがどのような結末を想像してこのお話を書かれたのか...。勝手で申し訳ありませんが、私には小さな我が子を愛おしそうに見つめる夫婦の幸せな未来しか見えませんでした。
七十五日と言わず、七十五年くらい寿命伸びて欲しい...
。しわしわのおじいちゃんおばあちゃんになるまで仲良く暮らして欲しいです...。くっ...、涙で前が見えない...!

美味しい鯛の塩焼きとさつまいものお味噌汁、ご馳走様でした!

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