作品掲載「願わくは奇跡のさなかで」うつつ様


無限列車編は4DXも含めこれまで4回ほど観ているのですが、エンディングのあといつも席から立ち上がれなくなります。
煉獄さんという大きな物を失った喪失感に心の中心にぽっかりと穴が空いて、身体に力が入らないのです。照明が灯り、他の観客がザワザワと出口に向かう所で慌てて自分も立ち上がります。映画終了後はほんと、満身創痍です。(でも観に行く)
今回のうつつさんのお話でそんなボロボロな私の身体がぎゅんぎゅんと回復したように思います。原作最終回で善照くんが言った「絶対みんな生まれ変わって幸せに生きてるんだ」という言葉が、ここに来て再び私の心を明るく照らしました。転生万歳。神様仏様うつつ様に深く感謝しつつ主催の感想です。

> 「置いていかないで、くださいませ……」
映画終了後の私はまさにこれです。生きていて欲しかった。二十歳という年齢は、やはりこの世を去るには若過ぎる年齢でした。仏壇の前で泣き崩れている主人公を慰めようと手を伸ばす煉獄さん。最早触れ合う事すら叶わなくなってしまった夫婦に心臓が捻じ切れそうになります。こんなに辛いことってある...?
煉獄さんが死してなお現世に留まっている所から考えると、四十九日の少し前くらいの事なのでしょうか...。一ヶ月半も泣き暮らしていたらそれこそ身体中の水分が無くなってしまいそうです...。
そんな場面で登場したおにぎり。しかもさつまいもご飯のおにぎりです...!身体を起こすのが辛く見えるほど憔悴していても夫の大好物を用意する主人公のいじらしさよ...!!涙腺崩壊です...。

時は変わって現代。
夢であって夢でない過去の記憶に胸を痛めながらリビングへと向かえば、そこには朝から沢山のご飯を用意してくれる愛しい妻の姿が。湯気を立てるさつまいものお味噌汁に心がほっこりします。ここにも彼の大好物。
実は二人が出会ったきっかけというのも、さつまいもご飯のおにぎり。「これを作った人に会わせて欲しい!」とお弁当屋さんに駆け込む煉獄さん、とっても可愛くて推せます。不審に思いつつも二人を会わせてくれた店主さんありがとう。あなたは愛のキューピットです。
「顔と声がタイプだったし、どこかで会ったことがあるのかと思った」という自分に素直な主人公も大好きです。顔と声の良さで煉獄さんの右に出る者はいませんからね!

そしてテーブルに並べられる色とりどりのおにぎり。きっと前世の主人公も“鬼斬り”の願掛けをしながら沢山のおにぎりを握ってくれたのでしょう。うっ...思い出したらまた涙が...。堪らなくなって主人公を抱き締める煉獄さんに再び涙腺崩壊です。幸せになってよ"がっ"だね"ぇ"...!!!(泣)

> 「無事に帰って来てね。杏寿郎様」
この言葉に「!?」となりました。もしや、お、覚えていらっしゃる...!?いつから記憶があるのか、それとも戯れにそう呼んでみただけなのか、分かりませんが胸がどきどきします。
あの日思い描いた絵空事が奇跡となって二人を再び巡り合わせたのだなと思うと、私の心まで青い空が広がるようです。尊...。煉獄さんには新幹線の中で美味しいおにぎり沢山食べて、元気にお仕事頑張って欲しいです。そして帰ってきたらいっぱいデートしておくれ...。

美味しいおにぎり、ご馳走様でした!

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