※覚醒帝人様が帝人くんの心の中に存在してる設定です
マジキチというよりヤンデレ?
帝人様が罪歌っ子みたい!

それでも 大丈夫だ、問題ない。 という方は↓↓に
















【Please accept my love.】




………ん?
目が覚めると知らない天井が見え

自分が知らないベットで寝ていた事に気付いた。

どこだろう?と思いながら部屋を歩こうとした時、

ガシャンッ

部屋に重い金属音が鳴り響いた。


「えっ?なにこれ…」

足下を見ると足首にかけられている重々しい枷が目に入った。


外そうと思っても自分用に作られたのか、まったく外れない。


足枷からベットまで伸びる鎖を断ち切ろうとするも、やはりびくともしなかった。


それでも、必死に鎖を外そうとしていたら

ふいに人の気配を感じた。

ゆっくり振り返るとそこには……


黒い笑みの『僕』がいた。

「えっ?………僕?」

「いいえ、帝人と私は違いますよ」

「で、でも顔同じだし…ドッペルゲンガー?」

「それも違いますね、まぁ近い存在とは言えますがね」

「じゃ、じゃぁ君は誰なの?」

「私は『ミカド』。帝人のもう1人の人格…のような存在ですよ」

「僕の…別の人格…」

「そう。会うのは初めてですが、私はずっと帝人を見ていましたよ」

そう言って『ミカド』は僕に妖艶な笑みを向けた

顔は同じなのに僕とはまったく違う存在に困惑しながら

ただ呆然とミカドを見ていた。


くすっ
「何をそんなに私を見つめてるんですか?」

「えっ!?えと、あの…よく似てるなぁって思って」

「顔はそっくりでも中身は全く一切異なりますよ」

「中身か…例えばどんなことが?」

「そうですねぇ…」

そこで一端言葉を切って

「例えば…」

ミカドは俯いて

「貴方を愛していること ですかね」

狂気に満ちた笑顔を僕に向けた



その瞬間

ぞわりぞわりとした感覚が僕を覆い

本能的に危険を察知したが

時すでに遅し

既に僕の自由は奪われているし

何より自由であっても逃れられない気がしたのだ


それほどまでにミカドの目は狂気を孕んでおり、僕の恐怖を増幅させた。



ミカドはゆっくりと近づいて来て

僕の耳元で

「もう、離しませんよ…私の帝人。」


「あ、ああぁ…や、やめて嫌っ!嫌だ!来ないで来ないで、来なっ」

パシンッ

頬に衝撃を感じ
そのあとすぐ痛みが来た

ミカドを見ると、涙なのか怒りなのか肩を震わせており

今まで溜めていた心の声を叫びだした

「なんで…なんでですか…
私はっ!こんなに帝人を愛しているのに、何故受け入れてはくれないんですかっ!私は帝人を愛する為に、帝人は私を愛する為に生まれてきたじゃないですかっ!それなのに…嫌だとか、やめてとか…何故帝人は私を、私の愛を受け入れてはくれないのですかっ!私を拒絶する声なんていりませんっ!いりませんっ!いりませっ…」

ミカドは急に叫ぶのを止めると

僕の方を見て、あの狂気的な笑顔を僕に向けた

「そうですよね、私を拒絶する声なんていらないんですよ」

とだけ言うと

どこから取り出したのか
その手にはナイフが握られていた。


瞬間、僕はこのあと何されるか理解し

逃げ出そうとしたが鎖のせいでそれもできず

ただただ彼が近付いてくるのに恐怖を感じることしかできなかった。


「帝人は私の愛さえ受け入れてくれればいいんですよ」

とだけ言って

手に握ったナイフを振り上げた。


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「帝人、愛してますよ…愛してる愛してる愛して愛してます愛してる愛してます愛して愛してる愛してる愛愛愛して愛してます」

僕の声を奪われたあの時から

僕はミカドから呪いの言葉を聞かされている

僕はただただその言葉を受け入れるだけで

「愛してます愛して愛してる私は帝人を愛してますよ愛して愛してます愛愛して愛してます愛して愛愛愛…」

ただ僕の心が死んでいくのを

他人事の様に感じていた。





(Please accept my love.)

(どうか私の愛を受け入れて)



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