え?今あたし、エドになにされた?

「これでもまだ、“泣き虫エド”と言うか?」

エドの言っている言葉が遠く聞こえる、なんだかエドじゃないみたい。

「聞いているのか?清」

エドに言われて意識を再び戻す。

「な、何するのよ!この変態!」

と一言言って、エドに平手打ちをしようとするとことごとく、その手はエドに掴まれた。
すると、どうやら車が目的地についたらしく、車が止まった、そしてエドはその手を掴んだままあたしを引きずって車から降りた。

そこは何やら高そうなホテルで、もう世界が違いすぎて、頭がついて行かなかった。
そのホテルの中に入り、無言でエレベーターに乗るそして、目的の場所であると思われる、高そうなレストランへと連れて行かれた。


「ちょ、なんでこんなところに。しかもこんな高そうなレストラン、あたしお金持ってない…」

「僕が出す。安心して食べてくれ」

「僕が出すじゃなくて!なんでいきなりエドにここに連れてこられたのががわからない!しかも車でなんであんな…」

するとエドは「そんなに急いでいるのか」とだけ言って、あたしの前に箱を1つ出した。

「……何これ……?」

「約束通り迎えに来た。僕と結婚してくれ。」

神様、仏様、一体これはどういうことなのでしょうか?

普通に暮らしてたのに、いきなりプロデュエリストに強制連行された挙句、ファーストキスを奪われ、その挙句、結婚してくれ…って…

「……ごめん、約束がなんなのかもわからないし、それにいきなり結婚とか言われても…わからない」

エドは断られたことに驚いたらしくて、凄い鳩が豆鉄砲くらったような顔をしていた。

「それに、ちびっこ泣き虫エドのこと、あたし恋愛対象として見れないしね」

ニコッと笑って言う。するとエドはあたしにキスした時のような顔をして…

「そうか、なら、1ヶ月以内に僕に惚れさせてやるよ。」

………どうやら平凡な日常には戻れそうにない気がします…

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