「おかえり。なっちゃんは?」 部屋に戻れば、気づいた研磨が相変わらず画面を向いたまま声をかけてくる。 烏野のチビちゃんは帰ったようだ。犬岡はもう布団に入ってやがる。 「部屋に帰らせた」 「・・・ふーん」 「なんだよ」 「別に」 (ご機嫌な上に顔がニヤけてる・・・なんかあったんだ・・・) 「あ、奈月さんおかえりです!」 「うん、ただいま」 「遅かったね、どこに行ってたの?」 「いや、ちょっと・・・」 「その上着」 「えっ、あっ、これはその・・・」 真っ赤になりながらあたふたする奈月に潔子が言った。 「良かったね、奈月ちゃん」 「えっと・・・はいっ」 「こ、これが彼ジャージってやつですな・・・!」 「もう、仁花ちゃんったら・・・」 その夜はひたすら恋バナで盛り上がった。 |