「なあ夜久、あと山本もちょっといいか?」 「うす!」 「どうした?」 部活終了後、部室へと着替えに行こうとする二人を呼び止めた。 「実は奈月のことなんだが・・・」 「えっ、あの子そんなことなってんの?!」 「声でけぇよ夜久」 「あ、悪い」 「俺らの秋原さんになんてこと・・・!」 事のあらましを伝えれば、静かに怒りを見せている。 「それでな、ちょーっと”お願い”しに行こうと思ってな」 「先輩の威厳をってことか」 「そゆこと」 「海さんは?」 「あいつはほら、穏やか系過ぎて向かないだろ」 「確かに。となると山本の強面だな」 「でも相手も女子っすよね・・・」 「奈月がマネ辞めたら困るだろ?」 「それは困るっす!!」 「威圧目的ならリエーフとかいいんじゃ?」 「いや、あいつは・・・「夜久さん呼びましたかー?」 着替え終わったらしいリエーフが戻ってきた。研磨もいる。 「げ」 「なにが、”げ”なんすかー!」 「実はなリエーフ」 「・・・まあ仕方ねぇか」 夜久から詳細を聞いたリエーフは、闘志の炎を燃やしていた。 作戦開始は、翌早朝。 |