「あぁメリー!君も来ていたのか!」

久方ぶりの再会。元気そうなその姿を見て、ほっと胸をなでおろした。

「アルフィノ。よかった、元気そうで」
「私も、君がいるとアリゼーから聞いて安心したよ。これからは戦いに私も加わるから、期待していてくれ」
「うん、そうさせてもらうね」


慣れた様子の双子と彼女を、少し離れて見つめていた。
あれほど親密な二人の知り合いというのなら、シャーレアン時代の友人なのだろうか。ルイゾワ様の孫ということで、それなりに昔からあの双子のことは知っているが、彼女のことは・・・。
思い出そうとするともやがかかってしまう。これはまるで、第七霊災で活躍した光の戦士たちのような・・・。
気になって仕方がない。三人が解散したところで、アルフィノに声をかけていた。

「アルフィノは、ずいぶん彼女と親密なんだな」
「えっ?まぁ、確かに彼女には何度も窮地を救ってもらったから、どちらかというと信頼しているということだよ」
「そうなのか」
「しかし、気を悪くさせてしまったならすまない。サンクレッドでもそういう・・・あっ」
「・・・そういう?」
「いや、あの、すまない、何でもない。気にしないでくれ」

急に慌てるアルフィノの様子があからさまにおかしい。なぜ、自分が気を悪くするのか。
彼女と自分の間に、一体何があるのか。
立ち去りたそうなアルフィノをつかまえたまま言葉を続ける。

「アルフィノ。アリゼーもそうだが、君たちは何か大事なことを言ってないんじゃないのか?」
「それは・・・」

ばつが悪そうに俯くアルフィノ。ひとつため息をこぼす。

「まぁ、言えないなら仕方ない。アルフィノのことだからきっと言うと不利益のあるようなことなんだろう?」
「サンクレッド・・・。すまない、今は言えないんだ」
「分かったよ。悪かったな、問いつめるようなことをして」

背を向けて立ち去る中、アルフィノが唇を噛み締めていたことには気がつかなかった。



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