懐かしい執務室へと戻ってきていた。 あれからどれくらいの時間が経ったのだろう。 ガサゴソと物音がする。音のほうに目を向ければ、秘密の抜け穴からやってきた、自分の上司だ。 「なんだ、ジェイドいるじゃねぇか。って、なんだその服?」 「・・・ちょっと色々ありましてね」 「いきなり無断でいなくなるような事か?」 「申し訳ありません、陛下」 「なんだ随分素直だな。まぁ、ちゃんと今日のうちに戻ってきたなら構わんさ、何があったのかは聞かせてもらうがな」 「今日のうち・・・」 「半日くらいなら、ちょっと急用を与えたとかなんとかでどうにか誤魔化しといたぞ。貸しにしとくからなー」 「・・・失礼ですが陛下、今日は何月何日ですか?」 「は?お前大丈夫か?今朝お前、今日が期限の仕事がやっと終わったって言って来ただろう」 「・・・」 私はエオルゼアで、間違いなく5日は過ごしている。 しかしこちらではたかだか1日のうちの話だったと。 星が違えば時間の流れも違う、有り得ない話ではない。 しかし、だとしたら・・・。 「陛下、今日は私の話に付き合って頂けますか?」 「仕方ねぇな、全部聞いてやるよ」 それが当然と言わんばかりの顔で頷く我が主君。 ようやく帰ってきた。そんな安心感を与えてくれる陛下の笑顔に、心が落ち着くのを感じるのであった。 back * top |