跪いたら立ち上がらせない(R18)





※R指定注意
※ドS×Sです



「ここ、こんなに固くしてる癖に、ノンケだなんてまだ言っているのか?」
「止めろ、生理現象だ……早く退け、佐久間」
「退かない」
 源田の言葉に憤りを強めたらしい佐久間はその表情から笑みを消失させて、ムキになったように下腹部をまさぐる手を強めた。シャワーの音が姦しい中、直接触れてくる佐久間の手が、源田の抵抗を奪っていく。

「ほら、もう起ち上がってる、観念しろよ、お前は同性に触られて勃起する変態なんだよ」
 揶揄しながらもどこか恍惚とした様子の佐久間に瞳を奪われる。見下ろす先、髪を濡らして艶めかしく体をすりつける佐久間が女子のように見えて、源田は背徳感を募らせていく。

「変わらない、男相手にもお前は勃つんだ」
 膝を折り、跪いた佐久間が部分を口に咥える。信じられない思いで相手を突き放そうとするが、蠢く舌先の感覚に力が上手く入らない。

「ンあっ……ふ、ううっ……」
 ずぶっ、ぐちゃ、音の合間に佐久間の溜息混じりの高い声、チカチカと視界が点滅する中、思考が徐々に混濁していく。

「っ、」
「ふふ、れそう……」
 側面を舐め上げて一気に口に含む、根本を指で愛撫しながら、吸い上げる。女よりも美しい、そんな佐久間に倒錯的になり、いつの間にか源田は相手の口内に自分の物を入れ込んでいた。苦しそうに喘ぐ佐久間に、脳内の警鐘が鳴る、まずい。そう意識した瞬間には固い自身を更に突っ込んでいた。

「っ!!!がっはッあっ」
 涙を溜めながら見上げてくる佐久間、完全に糸の切れた源田は、相手の前髪を掴みながら睨み付ける。

「男のペニスを口に含んで喜んでる奴に言われたくない。お前の方が変態だろう」
 目を見開いた相手が未だ苦しそうに喘いでいることを知りながら、源田はなおも前髪を掴んだまま、口内に挿入を繰り返す。

「お前は女みたいだな、佐久間……男の俺に、なんて言っていたが、お前は、男に見えないぞ」
 嘲笑を含めて言い放った源田に、矜持を斬りつけられた佐久間は今にも泣き出しそうな顔をする。口いっぱいに甘い味が広がった源田の行為は止まらなかった。気力なく口を開いているだけの佐久間の歯が僅かに当たる快感に、源田は高揚していく。一気に高まった熱を、容赦なく佐久間の口内に出した源田は、再び咳き込む相手の唇を己のそこで塞いで、白液を出すことを封じた。舌で栓をされた以上、佐久間はそれを呑み込むしかなかった。苦い思いと共にごくりと飲むと、満足気な源田は唇を解放する。いつの間にか尻餅を付いていた自分を見下ろす源田、その豹変振りへの驚きを超過した怒りに、佐久間は相手をきっと睨み付ける。

「あっ……はぁっ……真性じゃ、ねえか……」
「お前の変態ぶりには負ける」
 相手が口角を上げるのを見た佐久間が後悔をしても、それはもう遅かった。



2010/4/6 Tue 18:08