*なんか凄い病んでます*


鳩尾に一発。わき腹に二発。
かれこれどれくらいこうしているだろうか。
最初のころは抵抗してみたものの、意味がないし、なによりその体力を守りに使うことの方が優先されることに脳が気づくより先に体が気づいた。

『痛い?ねぇ痛い?』

口にタオルを突っ込まれ、手を後ろに縛られているのでろくに表現出来ない。
これでもかってくらい目を見開いて零を見る。
事の発端は私が本当に些細なことで、クラスの男子に消しゴムを拾ってもらったとか多分そんなもの。
しかし零にとったら消しゴムを拾い手渡すときに触れた指先が大事件らしく、何時までもブツブツ言っていた。

『ねぇ…なまえは誰のものなの?』

ろうそくに火を付けながら、その蝋を太ももの付け根にポタリポタリと落としていく。
熱い熱い熱い熱い。

溜まらず涙が頬を伝ったと同時に総ての拘束具がはずされた。

「零、零、」

這うようにして腕を伸ばせば、今までのことなど嘘のように涙で顔をぐしゃぐしゃにさせた零がその腕を救い上げる。

『ごめんね、弱い俺でごめんね』

抱きしめられて、頭を撫でられればやはり悪いのは自分のような気がして、抱きしめる手に力をこめた。

【猟奇的愛に魅せられて】