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 チャットルーム




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 九十九屋真一のターン!

 九十九屋真一のターン!

 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!

 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!


 九十九屋真一『……ふう。やることがないというのは実に退屈だ』

 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!

 九十九屋真一『……何かいい暇潰しがないことか……』
 九十九屋真一『……』
 九十九屋真一『……』

 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!

 九十九屋真一『……よし。この機能をこうして……ここを……こうで……っと……』
 九十九屋真一『これでどうだ!』

 九十九屋真一のターン!
 俺のターン! ドロー!!

 九十九屋真一『……うん。我ながらいいんじゃないかな? 面白いと思う。じゃあここも変えて――っと……』
 九十九屋真一『……よし。あとは奴が来てくれればなぁ……』
 九十九屋真一『……毎度毎度、そう簡単に思うように動いてはくれないか……』
 九十九屋真一『うーん……』
 九十九屋真一『来い来い来ぉーい』
 九十九屋真一『……』
 九十九屋真一『……』
 九十九屋真一『……来い』






























 折原臨也、召喚!

 九十九屋真一『よしキタ!!!!』
 折原臨也『……おい』
 九十九屋真一『折原臨也、召喚成功!』
 折原臨也『来て早々何だよこれ』
 九十九屋真一『面白いだろ?』
 折原臨也『全然。つか……むしろ憐れみさえ覚えるよ。お前暇人なんだな。可哀想に』
 九十九屋真一『ああ暇人だとも。何か悪いか?』
 折原臨也『……とぼけやがって……。取引先に、俺が裏で対抗社を跨いでるっていう情報を流したのは、お前だろ』
 九十九屋真一『なぜ、俺だと?』
 折原臨也『こんな悪質な嫌がらせをする奴はお前しかいないからだ。まったく……今月に入ってこれで二度目だぞ? 俺はお前と違って忙しいんだ。邪魔するな』
 九十九屋真一『俺は折原が大好きだからな』
 折原臨也『黙れ』
 九十九屋真一『ところで――……。……なんでお前はまだ、こうして俺とチャットでやり取りできてるんだろうな?』
 折原臨也『は? 突然何を』
 九十九屋真一『俺からお前に、ささやかなプレゼントを贈ってやったつもりなんだけど……おかしいなぁ……』
 折原臨也『……まさかちっぽけな裏企業のチンピラとかじゃないだろうな?』
 九十九屋真一『残念大外れ。チンピラと折原じゃ勝敗なんて一目瞭然だろ?』
 九十九屋真一『池袋の街はね……俺と同じで過激な刺激を待ち望んでるのさ』
 折原臨也『……』
 九十九屋真一『おや? そろそろプレゼントが届いた頃かな?』
 折原臨也『……なにが「ささやか」だ。えらく豪勢な贈り物じゃないか』
 九十九屋真一『怒り心頭中だな。キーボードを強く叩き過ぎだ』
 折原臨也『お前もこのネットカフェにいるのか』
 九十九屋真一『さあね。だが折原、お前に俺を捜す余裕はないだろ? さっさと逃げなきゃ殺られるんじゃないか?』
 折原臨也『……お前、本当に覚えてろよ。いつか必ず尻尾を掴んでやるからな』

 折原臨也、消滅!

 九十九屋真一『せいぜい逃げなよ。ま、平和島静雄はお前を永遠に追い掛け回すだろうけどな』
 九十九屋真一『だけど折原、忘れるな』
 九十九屋真一『俺だって折原を執拗に追い掛け回すし――いつだって、見てるんだからな……』
 九十九屋真一『やっぱり折原と静雄がいれば、街が賑やかだ!』
 九十九屋真一『池袋の街自体は二人の存在を歓迎しているのか疎ましく思っているのかは未だ解明できないが……少なくとも俺は、愉快な気分だよ』
 九十九屋真一『折原がいて、静雄がいて、セルティがいて、……人がいるから街がある』
 九十九屋真一『素敵なところだ。池袋は』
 九十九屋真一『……ところで』


 九十九屋真一『ネットカフェの改築費用って、いくらぐらいするんだろうな?』


 九十九屋真一のターン!
 九十九屋真一のターン!

 九十九屋真一のターン!

 九十九屋真一のターン!

 九十九屋真一のターン!
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stimulus……刺激

(補足:九十九屋からのささやかなプレゼント=静雄。……九十九屋は静雄を何らかの事件に巻き込み、その首謀者が臨也であるというデマを静雄に流した。→臨也がネットカフェにいるという情報を自然な形で伝えて、静雄をネットカフェへ催促したということです)
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