Happy Halloween

ごめんなさいね
甘いお菓子は切らしてしまったの

かわりにコレをあげるわ
好きなのを選んでいいわよ


僕はオオカミじゃないよ。パパがそう言ってたもん。二本足で上手に歩けないだけだもん。月を見たら身体が疼くだけだもん。たまに生肉が食べたくなるだけだもん。そんな、僕の話です。

血にこだわりはないさ。確かに飲むなら美女がいい。若くて肉体的で綺麗な人がいい。でもそんなすき好んで飲んでいたら冗談抜きで死んでしまう。二度も死にたくないさ。何が悲しくて三十路過ぎのオッサンね生き血を啜らなきゃいけないんだ、と嘆く。そんな、俺の話。

ステッキはいらないの。ホウキもいらない。必要なのは黒い三角帽に古びた長い黒ドレスに黒い猫。あとは魔法書にレシピ本。これさえあれば誰でも私のような魔女になれるわ。けれども持っていたほうが魔女らしさはあると思う。そんな、私のお話。

ねぇ、楽しんでいる?私はね、よくわからないけど楽しんでいるわ。チョコは欲しいけどガムはいらない。だってガムだとずっと噛んでなくちゃでしょ?私はね、歯がとけちゃうくらい、甘い匂いがとれないくらい、楽しみたいの。そんな、私たちの話。

僕には色がないらしい。自分がみても鏡には映らない。だから誰にも僕を気付いてもらえない。確かに僕は存在しているんだ。でも誰も僕を証明できないんだ。そんな、僕の話。


気に入ったのがあったなら
好きなだけ持っていけばいいわ

ねぇ、あなたは
こんなハロウィン好き?



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