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「ただいま帰りましたよ、聖羅さん」

「お帰りなさい、赤屍さん。お仕事お疲れ様でした」

玄関まで赤屍を出迎えに来た聖羅は、ちょっと照れくさそうな笑顔を彼に向けた。
まだ付き合い始めたばかりだから、こんな風に新妻のような真似事をするのは少し気恥ずかしい。

「でも、本当にマンションで待ってて良かったんですか?」

「勿論ですよ。その為の合鍵でしょう」

「それは…そうですけど…」

赤くなる聖羅を抱き寄せて、赤屍が一つ口付けを落とす。

「もっと自信を持って下さい。貴女は私の自慢の恋人なのですから…ね」

自慢と言えば、聖羅の写真を見せてやった時、卑弥呼が赤くなってわめいていたのを赤屍は思い出した。

「卑弥呼さんには少々刺激が強過ぎましたか…」

「え?」

「いえ、何でもありません」

聖羅の肩を抱いたまま、赤屍はリビングへと移動する。
今夜もまた、彼の携帯には新たな画像が増えるに違いない。
そう、愛しい聖羅とのハメ撮……愛のツーショット写真が。
携帯とは、まこと便利なツールである。



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