柔らかく木漏れ日の光が差し込む早朝、、ルーク一行はチーグルの森に乗り込もうとしていた。すると、森の奥に魔物に囲まれた人影を発見した。
「あれは・・・導師イオン!?」
ティアが先の人影を発見し、驚きに声を上げる。
イオンは虚空に手を掲げる。すると足元に譜陣が浮かび上がり仕上げと言うように譜陣に手を置くとイオンの周りが光に包まれ、光がやむとそこには魔物の姿は綺麗さっぱりと無くなっていた。
「すげぇ・・・!」
ルークがポツリとそう呟くと、イオンがふらふらと足元がおぼつかなくなり遂に倒れこんでしまった。
「導師イオン!!」
ルークとティアが慌ててイオンへと走りよっていった。リョクがその場に立ち止まっているのに気付いた帝はルークに続いていた足を止めリョクに近寄る。
「リョク・・・?・・・導師イオンが気になる?」
「んー・・・そういうわけじゃ、ないんだけどさ。何か複雑かなー・・・ホント、そっくりだもん。」
むぅ、と口を尖らせリョクは肩を竦めて見せる。と、同時に森の向こうに小さい生物が動いてるのが目に入る。
「あ、チーグルだ。」
「!!んのヤロー!やっぱこの森にいやがったんだな!!」
リョクの一言にルークはティアとイオンとの会話を切り上げ一目散にチーグルを追いかけていった。
慌てて帝人達もルークを追いかけ、なんとか追いついた時はルークは大樹の前で佇んでいた。
「あの木の中入って行っちまった・・・。おし、全員でとっちめるぞ!」
「ちょっと待って!イオン様を危険な場所にお連れするなんて・・・!」
やる気満々なルークに対し自分達の頂点に立つ導師を心配してかティアは異を唱えた。それにルークはむっとして反論する。
「んな事いってもこいつ村に戻してもまた一人でもココまで来るぜ?」
「すみません・・・チーグルは我が教団の聖獣ですから。・・・何が起こってるのか知りたいんです。」
「ほらな?・・・行くぜ!」
もう文句は聞かない、とさっさと樹の根元へと歩いていった。
「・・・ごめんなさい、アレでもルークイオンの事凄い心配してるんですよ?」
「はい。分かっています。ルークは、優しい方ですから。」
帝人が申し訳なさそうにイオンに弁解するのに対しイオンは満面の笑みを浮かべてルークの背中を見つめてそう言った。その笑みに帝人も釣られて笑みを浮かべルークの背中を見つめていた。
短くてすみません・・・orz