「シズオ!!ふじゅつ、教えてくれよ!!」

目を爛々と輝かせたルークが静雄に飛びついた。

「あぁ?譜術だぁ?何だよそれ」
「あれだよ!!この前賊が侵入した時拳に第5音素纏ってぶっ飛ばしたやつだよ!!」
「あー……ああいうのは帝人に聞いた方が早いんじゃねぇのか?」

面倒臭そうにしながら言うが、ぽりぽりと頭を掻きながらまんざらでも無いようで心なしか頬を赤らめつつぶっきらぼうにそっぽを向いた。

「帝人は用事って父上に呼ばれたんだよ!!」

興奮してるらしいルークはぶんぶんと両手を振って当時を思い出しているらしく拳をぐっと握る。

「…しょうがねぇな。俺の説明なんざ役にたたねぇぞ?…そうだなー…帝人にちょっと教えてもらったんだけどな…」

期待に胸膨らましたルークに若干引きながら静雄も当時を思い出す。

「まず、拳を握って…こう…拳の毛穴から何か吹き出てくるのを感じたら、思いっきりぶん殴る!!」

ぐ、と握った拳から光と共に炎を纏いだす。
そして、ぶんっと虚空に向けて正拳突きをして見せた。

ごうっ!!

熱風を放ち、数m先にある木の表面が真っ黒に焼け焦げていた。その中央がご丁寧にくっきり拳の形にへこんでいた。

「…やべ…もういっそ跡形もなく消したらバレねぇよな…」
「そ…そうしろ!!ミカドが来ねぇ内に早く!!」

静雄とルークが冷や汗を書きながら慌て始めた。その時。

「何二人で楽しそうな事してるんですか?」
「「はっ!!!」」


暗転。


その後帝人に正座させられ叱られている静雄とルークの姿があったとか、無かったとか。







しょうもない話ですみません…!!


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