ルークが中庭でガイと一緒に話し込んでいるのを眺めながら帝人と静雄はルークの部屋の前で空に浮かぶ譜石を眺めていた。

「平和ですね、静雄さん…」
「そうだな。アイツもこのまま真っ直ぐ育ってほしいんだがな…」

帝人の言葉の裏にある真意を汲み、そう返した。

「そうですね…」

悲しそうに眉を寄せ無理に笑みを浮かべる。静雄は無言で帝人の頭を無遠慮にガシガシと掻き撫でた。

「わわっ!?」
「大丈夫だ。ルークにはガイが居る。俺も居る。何より、…お前がいる。」

にっと静雄は元気づけるように帝人に笑みを向ける。その笑みにつられ帝人もほにゃ、と眉尻を下げ笑みを見せた。
そんな睦まじい仲に割り込む黒い影が。

「ルーク?あれ?ガイは?」

帝人はキョロキョロと周りを見渡すがガイの姿は何処にもない。

「ガイはメイドに呼ばれて仕事だっつーの!!それよか何だよ二人してっ!!いちゃいちゃいちゃいちゃしやがってよー!!」
「あ?羨ましいのか?」
「だっ誰が…ってうぉ!?」

静雄に腕を引かれ呆気なく引き倒され帝人の膝の上に収まる。

「わ…っ、もう、二人とも!!」

ルークに怪我をさせないようにと頭部を庇う。

「…大丈夫?」

サラッと燃えるような赤髪を撫で怪我が無いか確認する。

「お…おう!!」

心なしか顔を赤く染めたまま膝枕のような状態で帝人とルークはお互い見つめ合っていた。

「何だ?…仲良いんだな、帝人。妬けちまうな。」
「そ、そんなんじゃねーよっ!!」
「はいはい。」

そんなじゃれあいを続けている内にルークは寝入ってしまい帝人の膝の上で寝息を立てていた。
そんなルークの髪を優しく梳く。

「これから、一杯大変な事が起きるかも知れないけど、僕達は、ずっとルークの味方だよ・・・」

そうして3人はそのままでルークの午後の授業が始まるまでそのまま過ごした。








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