7:00 井上夫妻ある朝の会話 井「……あのさ、」 妻「何?……あ、お小遣い?駄目よ。この間今月分渡したばかりじゃない。」 井「ちげぇし…。」 妻「じゃあ何?今日飲み会で帰り遅くなるの?」 井「……たまには待ち合わせて外食しないか?」 妻「え?」 井「レストラン、予約取ってあるんだ。費用も小遣い貯めてた分から俺が出すし。」 妻「……どうしたの?」 井「たまにはいいかなと思って…。残業しない様にするし終わったら連絡すっから。」 妻「(?)……分かった。じゃあ連絡待ってる。」 井「おう。じゃあ、いってきます。」 妻「いってらっしゃい。」 08:45 OKだった安心感 健「……何だかご機嫌ですね?」 井「あ?」 健「出社した時からずっとニコニコしてますよ。」 井「んな事ねぇだろ。」 健「じゃあそう言う事にしときます。(ニコ)」 井「……(全てを悟った様な顔だな、おい。)」 12:17 緊張してるからかも 真「あれ?井上さんお昼行かないんですか?」 井「あぁ、今日はあんま食欲な(グゥ…)」 真「……盛大に減ってますよね?」 井「うるせぇな!(顔真っ赤)」 真「(クスクス)よく分かんないですけどご飯食べないならせめてコレどうぞ。【カロ○ーメイト】」 井「サンキュっ…。(いつもみたいに腹減ったって思わないのに腹時計は完璧だ…)」 17:10 終礼の鐘とともに 井「お先…!」 愛「あ、井上さん。」 井「何だよ。俺はもう帰るぞ。」 愛「…この前教えたレストラン予約取れたんですね。楽しんで来て下さい(ヘラァ)」 井「……おう、じゃあな。(こいつに人気があるレストラン聞かなきゃ良かった)」 18:07 久しぶりの感覚 妻「待たせてごめんね。」 井「いいや、俺も今着たとこ。(…ホントは20分前には居たけど。さみぃー…。)」 妻「(鼻の頭真っ赤なのに)…ふふっ。」 井「何だよ。」 妻「ん?こんな風に待ち合わせしてご飯食べに行くなんて結婚してから無かったから、懐かしいなと思って。」 井「……ん、(あ、やべぇ。俺の手冷てぇや。でも今更引っ込めるのも……)」 妻「(ギュッ)……何処に連れてってくれるか楽しみ。(手まで繋いで、恋人だった時に戻ったみたい。)」 井「(……あったけぇ)」 18:56 いざ出陣 井「着いたぞ。」 妻「え…、ここ雑誌やテレビで紹介されてる有名なお店じゃない。予約もなかなか取れないって聞いたけど?」 井「取れたから来たんだろ。行くぞ。」 妻「あ、ちょっと待ってよ!」 20:11 妻「ホント、全部美味しかった。」 井「あぁ、そうだな。美味かった。」 妻「あなた、今日はこんな素敵なディナーに招待してくれてありがとう。」 井「……いいや、俺の方こそありがとう。」 妻「え?」 井「いつもありがとうな。」 妻「ホント今日はどうしちゃったの?誕生日でも記念日でも無いわよ?」 井「……今日は11月22日だろ。」 妻「え…、あ。うふふっ。あなたがそんな事気にしてくれるの初めてね。」 井「たまには…って思ったんだよ。」 妻「うん。たまにで良い。だっていつも特別な事をしなくても私達「良い夫婦」でしょ?」 井「……。」 妻「……惚れ直した?」 井「直す必要が無い位とっくに。」 妻「私もよ。」 *** 本日11月22日は良い夫婦の日なので唯一の既婚者井上さんの奮闘日記(´ω`) 井上夫妻は亭主関白でもカカア天下でもなく、バランスの取れた関係だと良いなと思います。
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