俺の事を想うと言いながら、結局は自分の思い通りにならない事を火種にして喧嘩をしかけてきて、最後には決まって「私の事好きじゃないの?」「あなたは私の気持ちなんて何も分かってくれてない。」なんて馬鹿げた事を平気で言う女。 「俺の気持ちをちっとも理解してないのはオマエの方だ。」と心底うんざりした顔で告げれば左頬に平手打ちを食らった。左頬に広がる痛み。 だけど、平手打ちを食らった事よりも筋違いを言った覚えが無いのに自分だけが悪者にされた様な状況がどうにもこうにも後味悪い。だから面倒なんだ。 押し付け合ったり、依存し合ったり、そんな関係は面倒。自分のペースを崩されたくない。 結局、自分の思い通りにならなきゃ気が済まないのは俺も一緒。 こんな日に限って見上げた夜空には雲ひとつ無く、星が馬鹿みたいに眩しく輝いていた。 愛し方も愛され方も知らない
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