今日はしいなと新婚さんごっこするんだぜー。
うらやましいだろー?
土下座してようやくオッケーしてもらってよ。
ああっ?
プライド?
そんなもん愛の前ではミジンコ以下だな。

くっそぉぉぉ
楽しみすぎてニヤけるぜ。

「たっだいまー」

玄関を開けて声を掛けると、パタパタと足音が聞こえる。

出迎えてくれたしいなは死んだ魚のような目をしていたようなか気がするが、あえて気にしないでおこう。
それより、ここからが本番だ。スライディング土下座して頼み込んだアレ。
新婚さんと言えばコレだ!

「おかえり。ご飯にする?食事にする?ライスにする?」

「もっちろん、しいなって、えっ……?」

いやなんか、おかしくね?
選択肢おかしくね?

「しいなさん、おれ様ちょっとばかし耳がおかしくなったみたいだから、もう1回言って下さい」

「いやだ」
「明日からマジメに仕事します」

「ったく、仕方ないね。おかえり、ご飯にする?食事にする?ライスにする?」

「同じだよ!選択肢がない!」

「うるさいね、まったく。ほら、ささっと手洗ってうがいしてきな。ご飯にするよ」

「あー。俺さまの夢が……」

百戦錬磨の俺さまが完璧に尻に敷かれてる……悪くない。
男の魅力がレベルアップしたぜ!

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