■「剣と牙のハーモニー」あとがき

※2017/9/10(2018/3/29加筆)同人誌発行時のもの

 こんな場所まで見に来てくださってありがとうございます。本編のページ数がカツカツであとがきが入らなかったので、ここに記載していこうと思います。おかげで文字数を気にしなくて書けるのは良いですね!
 去年の本ではあとがきが割と好評だった(気がする)ので、裏話なんかもたくさん書いていこうと思います。


□ウルフリンクとの思い出
 予約もしていなかったのに発売日に買えてしまったトワプリHD限定版。それまでアミーボに手を出してこなかったので、このおまけのウルフリンクが初めてのアミーボでした。
 それから一年の月日が流れ、待ちに待ったブレスオブザワイルド発売。狂ったようにプレイして、カカリコ村を過ぎてハテノ村への道中あたりでふとウルフリンクアミーボの存在を思い出し、使ってみました。「獣の試練は全くやってないから、ハート三つのウルフリンクと一緒に成長していこうかな」と考えながら。
 そうしたら出てきたのはなんとハート二十個の最強状態のウルフリンクさんでした。そうです、初期版限定のバグに遭遇したのです。
 その頃はネタバレ防止のためにネット断ちをしていたので、最初は何が起こったか全く分かりませんでした。そもそもトワプリHDでハートのかけらを集めきってなかったと言うのに、これは一体。「まさかWii版のコンプデータのトワプリリンクが来てくれたのか?」とまで考える始末。
 そしてウルフリンクの挙動の細かさにいちいち感動しました。自分で狩りをして喜んでごはんを食べてるのがもう可愛すぎて。ウルフリンク関連のTipsの多さにも驚きました。リンクや魔物以外の人の目には見えないけど、彼は確実に存在していて冒険を助けてくれているんだな、と……!
 リバーサイド馬宿近くの歩行型ガーディアンに襲われたエピソードは実話です。お話のリンクは過去のトラウマに悩まされたけど、私はウルフリンクがやられたせいで激しいトラウマになりましたね。
 冒険を続けるに従ってどんどんリンクは成長していくけど、ウルフリンクはそのままです(何せハート二十だから)。そして、巨大な敵に対しては基本的に非力な彼。集団戦ではありがたいのですが。きっともどかしく思っているだろうな〜と妄想するうちに、ゲームをプレイしながらこのお話が頭の中に出来上がってきました。
「剣と牙のハーモニー」には、ブレスオブザワイルドというゲームが最高に面白かったこと、ウルフリンクがプレイヤーを何度も助けてくれて、私のモチベーションを保ってくれたことへの感謝の気持ちを込めました。
 最終的に、ウルフリンクは私がハイラル城に挑む直前にバグの修正を喰らって、ハート三つに逆戻りしました。オチまでついて完璧でした。本当にありがとう! これからは多分リンクが守ってくれるから大丈夫!


□章の名前の由来
・Climb every mountain→ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」の劇中曲より。「すべての山を登れ」というのは「様々な可能性を試してみなさい」という意味だそうです。映画のEDで山を登っている風景がいかにもブレスオブザワイルドだったから使いたくなりました。
・空に樹にひとに→合唱曲「生きる」(谷川俊太郎作詞、新実徳英作曲)より。「空に樹にひとに 私は自らを投げかける やがて世界の豊かさそのものとなるために」ってすごくハイラルの勇者っぽいなと思ったので。

 基本的に音楽関連でタイトルを付けるのが好きです。そもそも「剣と牙のハーモニー」自体がそうですね。


□BotWEDの花びらの話
 通常EDや真EDの空に舞っている花びらは、普通に考えれば姫しずかが風に吹かれて散っているということになります(それくらい風に弱いからこそ絶滅危惧種だったのかもしれない)。でもイチカラ村完成後のサクラダ社長の「無限に降る花びらは、無限にあふれる愛をあらわす」という言葉がどうしても気になっていて、この二つを総合して同人誌における結論となりました。裏表紙に散ってるのもきっとゼルダの花びらですね。
 サクラダさんはお守りの件といい嫁探しの旅といい気になるところが多くて、「まだイベント残ってるんじゃないのか」と思ってしまいます。(もしかして冬のDLCかも?→違いましたね…)


□お気に入りキャラ
 ウルフリンク以外では、リーバルとルージュ様とサクラダさんです。実に分かりやすいですね。ルージュ様の登場シーンには特に気合いを入れて描写しましたとも。


□古代エネルギーについて
 一万年前からまさか「古代」エネルギーとは呼ばれてないだろうと考えて、最後の方のページの「あのルビ」になりました。同人誌だから堂々とあのルビを振れて幸せです笑
 古代エネルギーについての詳しい考察はこちら(ブログ記事)にあります。
 怨念の沼とかを見ていると、厄災ガノンは自然に反する存在なのかもなあと思ってしまいますね。もはやガノンドロフの原型とか魂的なものはほぼ残ってなさそう。


□勇者の魂について
 なんか妙な単語が出てきたなと思われるかもしれませんが、確かスカイウォードソードからはっきり明言されるようになりましたよね。ゼルダの伝説は「勇者の魂をもつ者、女神の血族、そして基本的に同一人物の魔王」という三つ巴の構図です。リンクだけ「魂を持つ」っていうひどく曖昧な定義なんですよね。じゃあその勇者の要件はなんなのか。身の上とか利き手とかではなく、女神に「運のよさ」や「恐怖心の排除」「ある程度のメンタル強度の確保」といった加護を受けているのではないか、と考えました。その代わりに戦わなくちゃいけない。
 今回の同人誌では、トワプリリンクは一度使命を果たし、ブレスリンクは回生の眠りで記憶がリセットされたことで、二人とも勇者の魂による女神の加護から若干外れた。だからこそ「勇者として足りない奴ら」が二人でなんとかがんばっていく、というイメージでした。
 これはまったくもって公式設定でもなんでもない私の妄想です。ゼルダの伝説二次創作における私の共通テーマは「どうやったらリンクが幸せをつかめるのか」なので、こういう感じの話になりました。でも今作のテーマは多分「生きてるって素晴らしい」かな笑


□ゼルダの描き方について
 多分最後まで読んだ方は分かると思いますが、今作におけるゼルダ姫はゲーム原作とはちょっと違う感じになっています。でも、本当に目覚めるかどうか分からないリンクを回生の祠に託してきた状態で、果たしてデクの樹様に対して笑顔になれるのか? という疑問がどうしてもありまして……。やっぱりゼルダの笑顔は最後まで取っておいてほしい+百年の封印によって激変したであろう性格の変化を感じたい、ということでこういう感じになりました。ゼルダ姫にはリンクには持ち得ない広い視野でハイラルを導いてほしいんですよねー。



 長々としたあとがきを読んでくださってありがとうございました。この本の番外編もいくつか書いて個人サイト(一番下にリンクあり)に収録しているので、読んでくださったら幸いです。
 また、下にweb拍手を付けておくので、感想や誤字脱字報告なんかもいただけると幸いです。匿名送信・返信不要も可能です。
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