君を見ると心が締め付けられて、自分が自分じゃなくなるようで。
君の笑顔を見ると顔がなんだか熱をもって、君を直視できなくて。
君が他の奴らと群れているのを見るとイライラして、周りの奴らを咬み殺したくなって。
「綱吉」
「え?わっ、雲雀さん!!」
僕を見て怯える君を見て、イライラするのに、なぜかひどく胸が痛む。
だから、苛めたくなるんだ。
「君は…」
「は、はい?」
(君は、どうして僕には笑ってくれないの?)
「何でもない」
「え?」
(どうしたら笑ってくれるの?)
もし君が笑ってくれたら、きっとすごく甘やかしたくなるだろう。
今は苦い林檎でも、いずれ甘い林檎になって、蜜のような甘い甘い笑顔をちょうだい。
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