「うーっ、寒いねー」
冬の肌寒い帰り道。
「そうですね。…十代目」
「ん?」
「こうすれば少しは暖かいですよ」
綺麗な星空の下。あなたの小さな体を抱きしめる。
「え、あの、獄寺くん!?」
あなたの温かさが愛しい。
「あの、これだと歩きにくいんだけど…」
「あ、そうっすよね!!すみませんっ」
「いや、そんな謝らなくても…」
あなたの温もりが離れていくのが切ない。
「じゃあ、手を…繋いでもいいですか?」
「…うん。それなら」
「ありがとうございます!!」
「そこお礼言うところ?」
「勿論です。寒いですから、ちゃっちゃと帰りましょうか」
「そうだね」
なんて言いながらこうしてあなたと居られる時間が大切で、なるべく長くこうしていたくて、でもあなたの体が冷えてしまうのは嫌だから。
手からあなたの体温が伝わって、俺の体温もあなたに伝わって。
俺のこの手は、あなたを温めるために、あなたを守るためにあるんですよ。
だからこれからもあなたのお傍に居させて下さい。
十代目、愛してます。
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