南雲晴矢
ねえ、私の気持ちは届いてなかったの?あいつにそう言ってやりたい。先日、私は彼氏と別れた。その理由は「名前の気持ちが分からない」だそうだ。殴ってやろうかこのヤロウ。ついでにサソリ固めも。あー、恋愛なんてするものじゃないな。
「お前…三日で別れるってどんだけだよ。」
「南雲」
なんでこいつが知ってるんだよ。私のストーカーか。
「俺にしないか?」
は。ホワイ?何言ってんのこいつ。冗談だろ、だって喋るのは事務的なことばっかだし…。南雲の意図が全くわかんない。
「何言ってんの?馬鹿じゃないの」
「お前の冷たさに惚れたんだ。」
「M?」
「違う」
いや、ちがくないだろ。
「お断りします。断固お断りです。」
「だからそうゆうところが好きなんだって!」
だからなんなんだよ。逆切れされてもうざいだけなんですけど。
「なあ、俺にしろよ。」
え、命令になってるんですけど。嗚呼、こんなやつにどきどきするのは私がMだからなのか?