基山ヒロト


私は思う。人間羞恥心は大事だと。

ここは教室。

『ヒロト…離れてくれない?』


「いやだ」

何度も言うがここは教室だ。皆の教室だ。なのにこの男、基山ヒロトは私に抱き着いているのだから皆の注目の的だ。もちろん悪い意味で。


『はぁ…』
「どうしたの?」

ヒロト…羞恥心のないお前のせいだよ。
呆れて何も言えないが。

「好きだよ。名前。」

いきなりヒロトは真剣な顔で言ってきたので私は思わずカッコイイと思ってしまい、胸を高鳴らせた。


『なっ、なんでよ。』

ほかに可愛い子もいっぱい居るのに。

「え?だって名前、俺のやってるギャルゲーで一番好きな子にそっくりなんだもん」

前言撤回。やっぱり変態は変態だ。



((お前の変態な妄想世界に私を巻き込むな!!))





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