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「……好きって、言って」

ベロニカのその言葉は、突然だった。
旅の途中で勇者一行はキャンプを張り休んでいたが、イデアと二人で食事作りをしている時、その出来事は起こった。
今日が特別な日というわけでもなく、旅をしていて何か変わった事があった日でもないのだ。
それは本当に突然で、イデアはきょとんとした表情を思わず浮かべてしまった。

普段無口なイデアが何も言わない事、ベロニカは普段そんな彼に対してそういう性格だとわかっているため不思議に思う事はない。
だが、今は話が違った。
ただイデアの声が聞きたかっただけ、理由が何かと聞かれれば本当にそれだけの事だったのだ。
ならば別の話題があったのではないか、何故あんな事を言ったのか、ベロニカは言った後で少しづつ後悔をし始めた。

きょとんしていたイデアの表情は、普段の穏やかな表情へと変化し、食材を煮込んでいた手を止めていた。
ベロニカがそれに気付いた時には、既に目の前にイデアの顔があった。
鼓動が高鳴るのを感じ、一声あげそうになったが、ベロニカは何とかそれを抑える。

『……好きだ、ベロニカ』

二人の目線が合った時、イデアはベロニカの願いへの答えを口にしていた。
まさかこんなおかしな願いに答えてくれるなんて、ベロニカはそう思わずにはいられなかった。

「あたしも……好き」

だから、自分もおかしな願いに答えてくれたイデアに、おかしな答えをあげよう。
甘い甘い、お菓子のような答えを。
そんな事を想いながら、ベロニカは優しく笑って見せ、イデアに答えを告げるのだった。



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