「あ、よー!」
「よー!ってお前大丈夫なのかよ!」
「うん?何が?レポート?」
「違うわボケナス!お前今日メールで事故に巻き込まれて行けないかも〜なんて送ってきたじゃねーか!」
「ああ!それそれ!思い出した!聞いて聞いて!今日バイトが入ってたもんで普段使わない×××駅から、こっちに来ようとしたのさ。したらよ!いきなりホームへ人が降ってきたんだよ!」
「ホームに?何で?×××駅って確か屋根あったよな?」
「そうなんだよ!だから可笑しいんだよ!どこから降ってきたかまでは知らねーけど、遠くで悲鳴が上がって耳すませてたら人伝だけど人間が血まみれで降ってきたんだと!んで、駅員が慌てて飛んできてさ、もうパニックだよ。近くに女子高生いたみたいですんげー悲鳴!女ってどこからあんな声出してんだか」
「それなら昼頃にはニュースになってそうだな。因みにそれどんな人?やっぱりサラリーマン?それとも学生とか」
「そこまではわかんねーな。まぁ、それのせいで電車一時的に止まって、俺これなくなったんだけどな」
「あー、何で駅に降ってきたは知らないけど人に迷惑かけずにやれって思うよなー。そっちも大変だろうが、こっちだって用事があって電車乗ってるんだ。特に就活中の今、面接に行く前に電車が止まるとかクソ迷惑な話だよ」
「ああーそれは言えてる」
「×××駅って確か近くに総合病院あったよな?もしかしてあそこの患者とか?」
「あーあり得る。あり得る。不治の病に絶望して、飛び降り自殺を図って!ってか?」
「屋根あるのに?」
「そこだよ!そこ!あの人どっから降ってきたんだかー」
「そのうちミステリースポットになりそうだな?」
「それはそれで怖いもの見たさで変な奴ら来そうな…ん?って事はテレビが来るのか!やっべー!俺髪の毛切りに行かねーと!」
「カメラ用にか!おまっどんだけだよ。それよりその降ってきたって人、生きてんのか?」
「うーんどうだろうなー血まみれだった。って聞いたしもしかしたら死体だったりして?」
「尚更やべーだろ。つうことは何?死体放棄?」
「わかんねーって。もしかしたら奇跡的に生きてるかも…って、お!早速ニュースやってんじゃん!ほらこれこれ!あの画面隅っこのーーー」
了
140331