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やぁ久しぶりだね!元気にして…って、こらこら切らない。
やっと繋がったと思ったのに切ってしまっては意味が無いだろ?

いや、特に用があるって訳じゃないんだけどさ、君がジョウトから離れてイッシュに行ってしまったと聞いて心配して連絡を入れたんだよ。
彼女には話はしたのかい?
え?これからするって……!
また怒られても僕は知らないよ?
彼女もああみえて過保護な所が有るから、ちゃんと事前に連絡してから行動に移さないと何をしでかすか分からないからね。

何を言うんだい。
以前此方に殴り込みで乱入してきた原因を辿れば、君がホウエンに行くと連絡しなかったのが始まりだと聞いてるよ?

何でそんなに怒るんだい?

僕と彼女は同じ地位に立つ人間だよ?
連絡位は取るよ。
まぁ、あの時は三年振りの再会だったからね、まさか彼女があそこまで豹変して登場するなんて思いも寄らなかったよ。意外な一面を見れて僕はとても楽しかったけど、その後のポケモンバトルかなり凄まじいものだったんだよ?
僕が君をそそのかしたせいで勝手にホウエン地方に行ったんだ!ってね。

いや、ひさびさに素晴らしいバトルができたのは嬉しいが、今度からはちゃんとした公式ルールの元でやりたいよ。

ん?回りくどい?

あはは。ごめんごめん。

君はそう言う性格だったね。

うん、単刀直入に言うね。
ジン。イッシュ地方にはネジ山と呼ばれる山脈があるだろう?
其処で働いて居る作業員の中に僕の友人が居てね。彼に預けている化石が有るんだ。
うん、化石。
その化石を君に幾つか引き取ってほしくて連絡を入れたんだ。
実は本来ならばそれを受け取る筈の研究者が、カントーのニビ博物館に転任する事が決まり化石を取りに行けなくなったんだ。
他に引き取りに行ける人も居ないし、イッシュ地方に居る知り合いと言えば君しか居ないんだ。
いや、僕に渡す必要は無いよ。
彼からは既に同じ化石は全て受け取って居るんだ。
それに、そう言った化石は復元されマニアの間で高値で売買されてしまう。
せっかく過去から現世へと蘇ったポケモンを、鑑賞用としてマニア達の間で回るより彼らを大切にしてくれるトレーナーの元で生きてて欲しいんだ。

君が手持ちをこれ以上増やしたくないのは分かって居る。
だから、復元しないでそのまま大切に化石達を保管していてくれないか?
復元されたポケモン同様、化石自体にも希少価値が有るからね。

無理やり全てを復元させろとは言わない。
君が必要だと思ったその時に、その化石を復元してくれ。


うん。

そう。

助かったよ。


彼には僕から連絡を入れておくよ。ジンの暇な時間帯を教えてくれ。

は?明日の昼過ぎ?

そんなに急で良いのかい?
君だって仕事が有るんだろう?
休憩中に行く?
んん…。わかった。
では、明日の昼過ぎって事で連絡入れて置くよ。

それより、ジン。君、いまイッシュのどこで働いて居るんだい?
この前まではジョウト地方のリニアステーションで働いていただろう?
あそこの駅長に次期駅長にならないかと声をかけてもらっていたのに、何でまたわざわざイッシュに………























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