神喰 | ナノ
Rain
「雨。。結構降ってますね。。」
美華沙は窓から外を眺めながら言った。
美華沙は入所した時からソーマを先輩として慕っていて
今もソーマの自室でゆったりしているところである。
何かしらの反応をされると思ってた美華沙は
ソーマからの反応が無い事に不思議に思い、外を見ていた目をソーマの方へ向けた。
すると、ソーマは顔を顰めていた。
「なんでそんな顔してるんですか?」
疑問に思って聞いてみた。
「いや。何でもない。」
そう言ってソーマが被っているフードを
深くしっかりと被ったところを美華沙は見逃さなかった。
「先輩。。フード取りましょうよ!」
何かあると思った美華沙はフードを取るように仕向ける。
しかしソーマは全く取る気は無い様で強行手段をした。
「先輩。。!ごめんなさい!!」
「!!!!」
ソーマは驚いた顔のまま美華沙を避けれずフードを取られてしまった。
するとパサッとシルバーの髪が落ちた。
無言の圧力が半端無い状況が辛かった美華沙は颯爽と会話を始める。
「いつも思いますけどフード被る意味が分かんないです。綺麗な髪なんですから隠さなくても良いと思いますけど。。」
「雨の所為だ。」
「はい?」
「雨の所為で被ってるんだ。」
苦虫を噛みしめた様な顔をして言ったソーマに美華沙は意味を悟った。
ソーマの髪は湿気ではねるのだった。
「でも、そうゆう日があっても良いじゃないですか。」
ソーマはその言葉に驚いた。
「別に誰が見てるわけでも無いじゃないですか。だから平気ですよ。」
「ふっ。。それもそうだな。」
美華沙が笑う姿につられて一緒に笑うソーマだった。
そしてその時にソーマが美華沙に恋心を抱いたのは言うまでも無い。
One day of rain
END
ソーマの髪がはねてるところを見てみたい。
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