「あれ、ここは…?」
「あ、目が覚めた?」

 頭がズキズキする。あたりを見渡すと、どうやらここは体育倉庫らしかった。跳び箱やらマットが置いてある。少し埃っぽい。

「おはよう、佐々木くん」
「…」

 思い出した。同じクラスの佐藤、俺の出席番号ひとつ後ろの奴。さっきこいつに適当な言いがかりつけて殴ろうとしたんだ。そしたら俺、こいつに…

「俺、もしかして佐藤に殴られた?」
「うん、君が殴りかかってきたからね。正当防衛ってやつだよ」
「は、何、お前強かったのか」
「昔から空手やっててね」

 佐藤に殴られて気絶させられた俺はこいつに体育倉庫に運ばれて、今は柱に後ろ手で拘束されている。マジかよ。

「で、なんだ。俺をここに拘束してブン殴るのか?」
「そんなことしないよ。スポーツマンシップに反するからね」
「じゃあ、アレだろ。説教」
「ん〜、惜しい」

 そう言って佐藤はおもむろに俺のズボンのベルトに手をかけた。

「は!?おい!」
「説教っていうか、お仕置きだね」

 佐藤は笑って俺のズボンをテキパキと脱がしてゆく。っていうか、なんで俺チカラ入らねえんだよ。

「あ、ごめんね。気絶してる時にちょっとアレな薬を飲ませちゃったから抵抗できないでしょ?」
「…」

 アレな薬ってなんだ。っていうか心の中勝手に読むなよ…。

「佐々木くんさ、ちょっとヤンキーっぽいけど授業中は静かにしてるし、成績もそんな悪くないでしょ?だから僕、佐々木くんって結構いい子だと思ってたんだけどなあ」
「悪かったな、いい子じゃなくて」
「まあね、誰だってイライラする日ってのはあると思うよ。でもやっぱり暴力はよくないなあ」
「ああ、分かったよ。反省してるからもういいだろ」

 そういってる間に佐藤にズボンをはぎ取られた。パンツもおろされ、俺の萎え切ってるチンコが現れる。

「性的拷問かよ」
「正解。口で反省したなんて言うのは簡単だよ。だから、もう二度とそんなことできないようにしてあげるね」

 そう言って佐藤は満面の笑みを見せた。佐藤は俺と違って真面目系の正統派イケメンだった。こんな笑顔見せられたら多分オンナは全員堕ちる。なのにコイツ、今から俺のチンコを拷問にかけるんだぜ?絶対クラスの奴らは信じないだろうな。だから俺もチクったりできない。っていうかむしろ、俺のほうが弱み握られてる。

「ちょっと萎えたままだとやりにくいから、勃たせちゃうね」
「んっ…」
「いいよ、今のうちに気持ちいの味わっといて」

 このあとはつらいことが待ってるからね。と言いながら佐藤は笑って俺のチンコを擦る。くっそ、勃たせたくないのに。

「ふっ、あぅ」
「ふふ、声出ちゃってるよ」
「んな、仕方ねぇだろ、んぅ」
「佐々木くん可愛い〜」

 なんでこんなことに。ってか俺、殴ろうとしたっつってもそんな本気で殴ろうとしたわけじゃねーし。

「あ、勃ってきた〜。佐々木くんは仮性なんだね。勃ったからムケてきたね〜」

 佐々木くんは、ってどういうことだよ。他の奴にもンなことしてんのかよ。

「先っぽカリカリしてあげる」
「んあぁっ!やめ、やめろっ!!」
「ほら、カリカリ〜」
「やめ、あんっあぁんっ!」
「喘いじゃって可愛い〜」

 くそ、くそ、くそ!!こんなことする佐藤にも腹が立つが、何より喘いでみっともない声を出してる自分に一番腹が立つ。

「やめ、やめっ…!」
「そうだね、そろそろお仕置きに移ろうか」
「はぁはぁ…」

 俺からすれば今のも充分拷問みたいなもんだった。これから何されるんだよ…。

「じゃーん!」
「…なんだよ、それ」
「薬用リップです!しかも新品!」

 佐藤はリップのキャップを取って、俺に見せてきた。確かに新品だった。ってか今はそんなことどうでもいい。

「それがどうしたんだよ」
「これをね〜」

 佐藤はニヤニヤしながら右手でリップを持ち、左手で俺のチンコを握った。まさか。

「おい、まさかお前…!」
「ふふ〜ん。そのまさか!このリップを佐々木くんのチンコの先っぽに塗っちゃいます!」
「やめろ!」

 俺はあんまり動かない脚をジタバタさせて抵抗した。

「あれ、さっきまでの余裕さはどこ行ったのさ」
「ンなもん、さすがに抵抗するだろ!」
「でも残念、佐々木くんはお薬のせいで抵抗の力が弱すぎて俺には勝てないのでした!」
「うわっ!」

 俺は開脚させられ、その間に佐藤が入り込んできた。おかげで脚は閉じられないし、もう俺のチンコは捕獲されてるし絶望的だった。

「じゃあ、亀頭全体に塗っちゃうね」
「やめっ…くっ!」

 佐藤が薬用リップを亀頭に塗りつけてくる。何重にも塗ってきたあと、佐藤はそのまま数歩俺から遠ざかった。だんだんスースーしてくる。

「あっあっやばい佐藤助けっ、あああああ!!」
「うわ、やばそう」

 俺は脚を閉じたり開いたりしながら、首をのけ反って耐える。が、これは無理だ。スースーしてきたかと思うと、熱くなってチンコ溶けそう。

「ひぎぃっ!!!っぁあああ!無理助けてさと、佐藤ぅぅうう!」
「ん〜どうしよっかな」
「チンコ溶けるぅぅうう!!」

 少し考える素振りをして、佐藤はまた俺の目の前に戻ってきた。俺のバタついている脚を開脚させて抑え込み、佐藤は俺のチンコに顔を近づけてきた。

「え、な、なに佐藤」

 佐藤は俺を見て笑って、俺のチンコにフゥっと息を吹きかけた。

「ひぎゃぁぁぁあああ!!」
「あはは、可愛い〜」
「んあぁっ!もおやだぁっおかひっ…おかひくなるぅぅ!」

 佐藤は笑いながら、リップを塗られた亀頭を避けて、俺のチンコに舌を這わせてきた。

「ちがっ、さきっぽ!さきっぽ舐めてぇ…!」
「ダーメ」
「ぁあああっったひゅけっ、たひゅけてぇっ!!」

 俺はもうプライドとか理性とか放り投げて懇願した。気持ちいのとつらいのとで頭の中はグチャグチャだった。

「あっあっあっでっ出るっ!」
「何、もうイっちゃうの?」
「出まひゅ…!せいえき出ちゃううぅぅ!」
「仕方ないなあ」

 佐藤は呆れたように笑って、俺のチンコを口で咥えこんだ。

「んあぁあっだめえっらめっそれだめでちゃうぅぅ!!」
「らひていいよ」
「しょこれしゃべるなぁんあぁっあぁんっ!」

 ジュルルルルッ
 下品な音が聞こえてくる。もう出る、精液出るっ!!

「んあぁあっっ!!」
「んぐっ…」

 俺は恥ずかしい声をあげながら、佐藤の口の中に射精した。終わった。俺の学生生活。

「佐々木くん、溜めてたの?いっぱい出たけど」
「うぅっ…」
「あれ?泣いちゃったの?」
「泣いてない…」

 おそらくこれは生理的な涙だ。決して恥ずかしさのあまり泣いてしまったわけじゃない。

「よしよし、もう人を殴ったりしちゃダメだよ」
「殴りまじぇんん」
「ハハ、顔ぐちゃぐちゃ」

 そう佐藤は笑って、俺にキスしてきた。

「へ、なんれ…?」
「僕ね、好きな子はイジめたいタイプなんだ」

 好きな子?俺が呆然としていると、佐藤は俺の拘束を解き、タオルでチンコを拭いてくれてパンツとズボンを履かせてくれた。

「じゃあまた明日、学校でね」

 佐藤はそのまま倉庫を出ていった。何がなんだか分からない。でもただ一つ分かることは、俺は明日から大変な毎日を送らなければならないということだった。

Fin
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